le Cacou; ル・カクー
2010年 06月 05日
フランスへ行くのはこの季節ばかり選んでいた時期もあったほどです。
今では流通に適した、限られた品種が多く販売されていますが、各産地へ行けば地元だけで消費されている品種にも出会うことができます。
サクランボに限らず、お菓子に使われる果物はそのような地元で栽培される品種が使われていました。
ですから、お菓子の故郷を訪ねて地元でしか出会えない品種を探して食べることも私にはとても大切なことで楽しみの1つでもあります。
さてこのCacou、見た目はリムーザン地方のスペシャリテであるクラフティとあまり変わりませんが、
ブルゴーニュ地方Paray le Monial; パレ・ル・モニアルという町のお菓子です。
クラフティ同様 種付きのブラックチェリー入り。
Paray le Monialには立派なbasilique du Sacré-Cœur; サクレクール大聖堂がある他、17世紀にmonastère de la Visitationの修道女Marguerite-Marie Alacoque (1647-1690;で後に聖列に加えられ、sainte Marguerite-Marie;聖マルグリット・マリーとなる)のもとにキリストが現れたこともあり、先のローマ法王ヨハネ・パウロ2世も訪れたという巡礼の地でもあります。
Cacouにはguigne*と呼ばれる系統の地元の品種が使われていたそうで、今ではもうほとんど見られなくなったと言います。
*フランスでは
cerises douces(Prunus avium) ;甘果桜桃と
cerises acides (Prunus cerasus) ;酸果桜桃の
2つに分けられ、
前者は主にmerise,guigne,bigarreauの3つに分けられます。
1972年、この菓子を守り受け継ぐという目的でConfrérie des Francs-Cacous;コンフレリー・デ・フランカクーが作られ、年に1度、Pentecôte ;聖霊降臨の主日(復活祭後7度目の日曜日)から2週間後の土曜日にchapitre publique (お祭りのようなもの)が行われています。
私がこのお菓子を求めてこの町を訪ねたのは2003年。
このchapitreが行われる1週間ほど前の
ことでしたが、ここの会員となっているCharles Pubill氏の店に、会長さんはじめコンフレリーの方々が集まって、
Cacouを食べながらお話をお聞きする集まりを開いてくださいました。
合わせるのは白ワインのMâcon Viré。
「その昔Jean-MarieCACOUが考案した…」という伝説も残っていますが、本当の起源は残念ながらよく分からないようです。
クラフティと思ってこの辺りで食べいたものが、カクーだったかもしれません。
roiboitさんは、フランスのどこのレジオンも行ってらして、羨ましいです。
クレーム・ド・カシス・ド・ディジョンはかなり有名ですよね。
何回もディジョンやブルゴーニュに行ってるのに食べた事無いんですよ。roiboitさんは、カシスのタルトやクレーム・ド・カシスを食べた事がありますか?
これを使ったお菓子が随分と載ってました。
デザートとしてのクレーム・ド・カシスを使ったのもばかりでした。すみません!
ひとつお菓子がありましたよ。
Croquets à la liqueur de cassisで材料が、卵、小麦粉、砂糖、アーモンド、カシスリキュールです。