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「Gâteau de Savoie ; ガトー ドゥ サヴォア」

b0189215_16165140.jpgこの菓子の起源については幾つかの話が伝えられています。
しかし、いずれの説もはっきりとした記述が残されているわけではない為、真実の程は分かりません。
例えば言い伝えの1つには「1348年サヴォア伯爵、アメデ6世の料理人Pierre de Yenne ;ピエール・ドゥ・イェンヌが考案した」というものがあります。
Yenneと言うのはシャンベリーからバスで30分程の所にある小さな町の名前。「この菓子のルセットはこの町で代々受け継がれていた」と言われています。

b0189215_15411514.jpgこの町の市役所に保管されていたというルセットは、1782年創業のお菓子屋さんで受け継がれています。
そのお菓子屋さんの名前は「Au Veritable Gateau de Savoie」。


← お店の外観


Borget氏によって創業され、1919年まで代々同じ家系によって引き継がれてきました。
その後、前所有者のLucien Debauge氏の父が店を引き継ぎ、
元帽子屋だった場所に移転。

b0189215_15512526.jpg詳しいい経緯は分かりませんが、彼がYenneの市役所に
保管されていたgâteau de Savoieのルセットを譲り受けて
作り始めたのだとか。
その後、一人っ子だったLucienが跡を継いだものの、3人の
子供たちは先生になってしまい跡を継ぐ者がいなかった為、1998年現在の所有者であるChristophe Truffet氏の手に
渡りました。

→ 帽子屋だった頃のお店の写真

お店を訪問するとレユニオン島の出身の奥さまが笑顔で迎えてくださいました。

b0189215_15471950.jpgこの店で使われているのはfour à bois ; 薪オーブン(1層式で薪を燃やした後の余熱で焼くタイプ)。
このようなオーブンは温度調節が難しいため、お菓子屋さんでは珍しいのですが、焼き上がったお菓子は遠赤外線のおかげで、ふっくらと美味しく仕上がります。


← 窯出しするTruffetさん


hêtre(ブナ)やcharmille(クマシデ)の薪を2時間燃やし、Braise(おき)を取り出し30分置いてから焼き始めます。
まず最初は高温で焼くタルト等から焼き始め、次にブリオッシュ、ビスキュイ、メレンゲ…と次第に焼成温度の低いものへと、いずれもリュスティックなお菓子が焼かれていきます。

b0189215_1615466.jpg取材の最後に先代のDebauge夫妻が店を訪れ、お会いすることができました。
甘いものが大好きで今でもたまにお店へ寄るのだそうです。



→ 前所有者のDebauge夫妻 

b0189215_1652798.jpgb0189215_1612895.jpg ← 以前使われていたラベル&型


b0189215_16282855.jpg数ある言い伝えにも共通している点があります。「この菓子がシャンベリーにあるサヴォア公爵のお城 (現在はその1部を県議会・県庁として使用されている)で作られた」ということ。
そのルセットが保管されていたとされる城の食品庫の頑丈な窓枠もお城の見学ツアーで見ることが出来ますので、Chambéryを訪れた際にはぜひ!

→ ガイドの話ではこの窓のある部屋にルセットが保管されていたとか。
(そのルセットは今何処??)

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by Ethno-PATISSERIE | 2010-06-09 16:38 | 22Rhone-Alpes | Trackback | Comments(2)
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Commented by M at 2013-04-04 15:12 x
ガトー・ドゥ・サヴォア、聞いた事がありますが、どんなお菓子か知りませんでした。
薪オーブンで焼いているんですね。以前使われていたラベルや型も素敵ですねぇ。
ここのブログへ来ると、お菓子の旅にフランスへ行きたくなりますよ。
Commented by Ethno-PATISSERIE at 2013-04-05 10:59
Mさん いつもコメントをありがとうございます。地方菓子を現地で食べて欲しいと言う気持ちで書いているので、とっても嬉しいです^^
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