「Gâteau de Savoie ; ガトー ドゥ サヴォア」
2010年 06月 09日
例えば言い伝えの1つには「1348年サヴォア伯爵、アメデ6世の料理人Pierre de Yenne ;ピエール・ドゥ・イェンヌが考案した」というものがあります。
Yenneと言うのはシャンベリーからバスで30分程の所にある小さな町の名前。「この菓子のルセットはこの町で代々受け継がれていた」と言われています。
お店を訪問するとレユニオン島の出身の奥さまが笑顔で迎えてくださいました。
この店で使われているのはfour à bois ;薪オーブン(1層式で薪を燃やした後の余熱で焼くタイプ)。
このようなオーブンは温度調節が難しいため、お菓子屋さんでは珍しいのですが、焼き上がったお菓子は遠赤外線のおかげで、ふっくらと美味しく仕上がります。
hêtre(ブナ)やcharmille(クマシデ)の薪を2時間燃やし、Braise(おき)を取り出し30分置いてから焼き始めます。
まず最初は高温で焼くタルト等から焼き始め、次にブリオッシュ、ビスキュイ、メレンゲ…と次第に焼成温度の低いものへと、いずれもリュスティックなお菓子が焼かれていきます。
甘いものが大好きで今でもたまにお店へ寄るのだそうです。
数ある言い伝えにも共通している点があります。「この菓子がシャンベリーにあるサヴォア公爵のお城 (現在はその1部を県議会・県庁として使用されている)で作られた」ということ。
そのルセットが保管されていたとされる城の食品庫の頑丈な窓枠もお城の見学ツアーで見ることが出来ますので、Chambéryを訪れた際にはぜひ!
→ ガイドの話ではこの窓のある部屋にルセットが保管されていたとか。(そのルセットは今何処??)
薪オーブンで焼いているんですね。以前使われていたラベルや型も素敵ですねぇ。
ここのブログへ来ると、お菓子の旅にフランスへ行きたくなりますよ。