「la Brioche de Bourgoin ;ブリオッシュ・ドゥ・ブルゴワン」
2012年 07月 05日
中でも見た目が特徴的なのが「Brioche de Bourgoin ;ブリオッシュ・ドゥ・ブルゴワン」。
リヨンの東南40km余離れた、Isère県にある町Bourgoin-Jallieu ;ブルゴワン・ジャリユーのスペシャリテです。
* Bourgoin-Jallieu ;ブルゴワン・ジャリユーはブルゴワン・ジャリューと書いてあることもある。
王冠形に成形・焼成したブリオッシュの表面に、紅白の細かいドラジェを貼り付け、赤いプラリヌと
実際にいつから存在しているのかは定かではありません。
フランス各地の食に関するスペシャリテを詳しく解説している
「L’inventaire du patrimine culinare de la France 」のRhône-Alpes版では
「Maurice Varilleは1928年『Pogne(=Brioche) de Bourgoin ;ポーニュ・ドゥ・ブルゴワンは
Saint Genix ;サン・ジュニのLabully ;ラビュリー家が作るプラリヌ入り菓子(=Brioche de Saint Genix)と同様に有名である』と書いている」ことを取り上げ、更に「LabullyのブリオッシュはBourgoin のDelaye氏にポーニュを紅白の砂糖で飾るというアイディアを与えた」ことが書かれています。
Maurice Varilleよりも古い記述を探してみると、1907年に出版された
AD.Vachet著「Glossaire des Gones de Lyon」の中に
「La pogne de Bourgoin a de la renommée(Bourgoin のポーニュは有名である)」という記述を見つけることが出来ました。
更に「これはエピファニーのブリオッシュである」ともあります。
現在でもポーニュはガレット・デ・ロワと一緒にフェーヴ入りでエピファニーに販売されています。
もしかしたらブリオッシュ・ドゥ・ブルゴワンもガトー・デ・ロワとして
販売されているかも。
かつて町で行われる『市』では非常に沢山販売されたと言いますし、Pâques(復活祭)に食べられるお菓子でもありました。
さて、私がこの町を訪れたのは2003年のこと。
目指すはその名も「A la brioche de Bourgoin ;ア・ラ・ブリオッシュ・ドゥ・ブルゴワン」。
アポイントは取りませんでしたが、事前に手紙で伺うことを知らせていたお店です。
お客が多かったにもかかわらず当時この店のご主人Pierre Broizat氏の奥さまMoniqueさんが
とても親切に応対して下さいました。
店は創業100年以上経つそうで、ご主人は見習いの時代からここで働いていたそうです。
外からガラス越しに見えるブリオッシュが立体的にとても可愛くディスプレーされ、
味のある素敵な看板も含めていい雰囲気。
聞けば奥さまはお店の装飾に力を入れて講習会にも通い、コンクールにも参加する腕前なのだとか。
ブリオッシュは飾り付け済みとそうでないものの2種類置いてあって、嬉しいことにどんな風に飾り付けするのか見せて下さいました。
ブリオッシュをこんな風にデコレーションするのを見たのは初めてだったので軽い驚きを感じました^^
↑ 表面に刷毛で卵白を塗る。 そして手のひら全体を使い、最初に白くて細かいドラジェをまぶしつける。
↑ 同様に赤くて細かいドラジェもまぶす。赤い部分に白いドラジェ、白い部分に赤いプラリヌを2つずつ差し込む。
お持ち帰りの包みもカワイイ♪
このお店に、実はブリオッシュの他にもう1つスペシャリテがあります。そのご紹介はまた次の機会に。
◎Pierre Broizat氏は既に引退し、現在お店の所有者はSylvain Dauchy氏となっていますが、店名は同じままなので恐らく2つのスペシャリテは変わらずに作り続けられていることと思います。
Bourgoin-Jallieuにこれまた友達が住んでまして、これは、食べてみたいですね。この辺りはプラリネ・ルージュが有名ですね。
まだ、食べた事がないので今度また、行ったら食べますね!
代替わり後のお店へはまだ伺う機会がありませんので、是非行って来てください^^旅の途中で大きなブリオッシュは買いにくいですが、ご友人がいらっしゃるなら分けられていいですね♪