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 「東京カド」のマドレーヌ

今から4年前「日本で最初のガレット・デ・ロワは?」というタイトルで書いたブログ(ココ→)にも
少しだけ書いている老舗フランス菓子店「東京カド」。
ワンダフルハウスさんにお誘いいただき、この夏初めての訪問が叶いました!
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カドの創業者である高田壮一郎氏(1934-2005)は私費留学生試験に合格し、
1956年パティシエとしては戦後初の政府認可私費留学生として渡仏しています。
翌年には労働手帳を取得して、当時パリの2区にあったパティスリー「Cadot ;カド」で働きながら職人としての技術を習得。フランス滞在中は、沢山の菓子やショコラを買ってきては写真を撮影していたのだそう。
(その後、膨大な写真は頼まれて貸したりしているうちにどこへあるのか分からなくなってしまったとか。
今これらの写真を見ることが出来たのなら、どれだけ素晴らしい資料になったことでしょう!)

そして帰国後、1960年に「東京カド」を設立しました。
創業者と、以前私の質問に答えて下さった息子さんの夏生さんはとても残念なことにもういませんが、
壮一郎氏の奥様である高田ハルさんはお元気でご活躍とのこと。
当日はわざわざお店で待っていて下さいました。
それがまたとってもチャーミングで素敵なマダム!
色々とお話をお聞きすることが出来、夢のようなひとときでした。

お店には創業当時から作り続けられているお菓子がいくつも並べられていましたよ♪
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↑ アントルメ「キルシュ」

いただいたお菓子はどれも美味しくて、アントルメの「キルシュ」はバタークリームを使ったものですが、
クレーム・シャンティイにバターの風味とコクを加えたものであるかのごとく軽やか。
既にお腹が一杯で食べきれないと思っていたのに、おしゃべりしながらいつのまにか完食・・・^^ ;


創業当時から作られているものの1つが『マドレーヌ』。
東京カド」は日本で貝殻形の型で焼いたマドレーヌを販売した最初のお店と言われているのです。
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↑ 好みの焼き色が選べるバラ売りも。

それまでは日本では型が無くて菊型しか作られていなかったのですが、
同時期パリに居た留学生たちと仲が良く、その中の1人、加賀乙彦氏に
日本で本物のマドレーヌをお売りなさい」と勧められ、フランスからマドレーヌ型を
買って帰ったが始まり。

「もしかして、その当時の型を使っているのかも?」と思わずワクワクしてしまいましたが、
当時からフランス帰りの人々を中心にかなりの人気があって沢山焼いていた為、早々に日本で同じ型を作って貰ったりもしてたそうで、そのようなことは無いと言われました。
が、なんと!今でも当時の型を使って焼かれているものもあるそうで、パン・ド・ジェーヌがそれだとのこと。(つまり50年以上も使い続けられているのですね!)

ショーケースの中でも特に目を引くのが可愛らしいコブタさん「コショネ」^^
マドレーヌ2個をクリームではさみ、マジパンで包み仔豚の形に成形してチョコ掛けしたものです。
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↑ コショネ。子供に喜ばれそうなひょうきんな表情の仔豚^^

これはロスになるマドレーヌを再利用するために誕生したものだそう。
職人気質の壮一郎氏は、色や形の悪いマドレーヌは捨ててしまっていたそうですが、お店の職人さんがそれを何とか活きかえらせたいと考案したのでした。
マドレーヌで出来ていると分かると、なんだかいっそう愛着が湧いて可愛くみえたりして…^^♪


さて、ここで販売されているマドレーヌ、せっかくフランスと同じように貝殻型で焼かれていると言うのに、
特有の「でべそ」はありませんでした。
う~ん、「マドレーヌ好き」としては「でべそ」の無いマドレーヌは「本物のマドレーヌ」とは言いかねる…。

気になって仕方なかったので、思い切って図々しくも尋ねてしまいました^^
ハルさん曰く『「でべそ」があるとご贈答用に箱詰めする際、綺麗に並べることが出来なかったので、
あえて「でべそ」がないものを作るようになった
』とのこと。
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↑ こちらは箱入り。確かに綺麗に並んでいます^^

「日本のお客様はそんなことを気にするのね~」と残念がっていると、
「でべそ」のあるマドレーヌも定期的に注文を受けていて、その時なら販売も出来ますよ』という嬉しい
お言葉♪

後日送って頂いたのが、この「でべそ」のあるマドレーヌ。
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食べ比べてみると「でべそ」無しの方が「ふんわり」、有りの方が「もっちり」に感じました。
焼き色の入り方も違うみたい。
(「でべそ」は小さめですが、創業当時と同じなのかな(?)と思うとやはり感慨深い)。
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↑ 左がお店で売っている「でべそ」無し、右が「でべそ」有りマドレーヌ

当時の面影をそのまま残していると思われるお店のしつらえと、地元の常連客さんたちが醸し出す
なんとも言えないノスタルジックな雰囲気のお店。
少しでも長くこのまま続いてほしいと願うばかりです。




                      ※※※



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by Ethno-PATISSERIE | 2014-09-18 09:12 | その他 | Trackback | Comments(2)

スペイン菓子をお取り寄せ・・・

前回のブログでご紹介した「Roscón de Reyes ; ロスコン・デ・レイジェス(レイエス)」を購入した際
Polvoron ; ポルボロン」も販売するとのことだったので一緒に購入♪
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ポルボロンは、これに似たmantecado ;マンテカード(と言うか、ポルボロンがマンテカードのバリエーションの1つ、と言う方が正しいらしい)やTurrón ; トゥロンMazapan ;マサパン等と共にクリスマスに欠かせないお菓子だったからこそ、ロスコンと一緒に販売されていたのですね~^^♪
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                ↑ とっても口溶けが良くて、口に入れるとホロッ、サラッとほぐれていくのが特徴


SDC東京のお仕事の際に差し入れに持って行ったところ、評判も良くて「また食べたい♥」という要望にお答えして、
これを販売していたスペイン料理アカデミーの渡辺万里さんにお尋ねしたところ、
「今は藤本恭子さんが直接販売しています」とのお返事が・・・。

早速連絡してみたところ、現在販売しているのは
・ポルボロン
・ロスコ・デ・ヴィノ(マスカットの甘いワインが入ったクッキー)
・ロスコ・デ・イェマ(卵黄が入ったクッキー)
・ブランコ(白いクッキー)
・パナジェッツ(アーモンド生地と松の実のお菓子)
・タルタ・デ・サンティアゴ(アーモンドタルト)

と、教えて頂いたので
ポルボロンの他に、ロスコ・デ・ヴィノ、パナジェッツ、タルタ・デ・サンティアゴも購入してみました♪
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どれもアーモンドの香り豊かな、素朴ながらも丁寧に作られた滋味に富んだお菓子でした。
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              ↑ タルタ・デ・サンティアゴ。タルト生地もサクサクで美味しい

藤本さんはスペイン菓子を探求するため4年間スペインに滞在したそうで、今のところ実店舗の予定は無いものの、
6月に大阪・梅田で開催されるスペインフェアに出展する予定とお聞きしました。
スペインフェア(スペイン文化協会))
スペインは大好きなので何回か訪れていますが、出会ったお菓子はどれも美味しいものばかり♥
そんな本格的なスペイン菓子が日本で食べられるとは嬉しい~~~♪


お菓子に添えられたリーフレットには「ポルボロンとは粉を意味するpolvo ;ポルヴォが語源」と説明されていました。
食べた時、粉のようにほぐれていく食感から名付けられたのでしょうね。
調べてみる(日本語とスペイン語で)とマンテカードと共に、ラードと粉を材料にアンダルシア地方で16世紀頃から
作られるようになったとありました。
セヴィーリャ県Estepa ;エステパとマラガ県Antequera ;アンテケラの2つの町が
その発祥地であると主張しているのだとか。
(日本語で検索したら、こんな興味深いブログを見つけましたよ)


こんなに色々な情報が発信されているのに、
本当のスペイン菓子って日本では意外にもあまり知られていなかった!? ということを改めて実感です^^;



                                  ※※※


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by Ethno-PATISSERIE | 2012-03-06 21:59 | その他 | Trackback | Comments(4)

La Confiture de Myrobolan de jardin

数年前フランスのお土産として頂いたコンフィチュール
『La Confiture de Myrobolan de jardin;コンフィチュール・ドゥ・ミロボラン・ドゥ・ジャルダン』

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「ミロボラン」とは何ともフランス語らしからぬ不思議な名前ですよね。
調べてみるとMyrobalan ;ミロバランと書くのが正しいスペルで
Myrobolanと間違って書かれることもあるようです。

「ミロバラン」とカタカナで調べると、染料に使われるシクンシ科の実が出てきますが、
こちらはバラ科サクラ属で別物。
英語ではCherry Plum;チェリープラムと言われ、プラムの1種です。
(いずれにしても生の実にはまだ出会ったことがないけど…)
7-9月に直径2-3cmの赤もしくは黄色い実が生るみたい。

頂いたこのコンフィチュールはサラッとしたタイプで、酸味のつよい野性的なお味でした。
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以前に書いた「ノベルト」もそうですが、
フランスで見られるフルーツだけでも知らない果物がまだまだあってワクワクします♪




実の画像等はこちらで。
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by Ethno-PATISSERIE | 2011-06-11 17:59 | その他 | Trackback | Comments(4)

初めの一歩

今までmixiでブログを書いていましたが
もう少しきちんと書きたいと思うようになり、エキサイトでも始めることにしました。

今までヨーロッパ(主にフランス)で
お菓子(素材)等について個人的に取材してきたことを中心に
改めて最初から綴っていこうと思います。

美味しいお菓子・人との素敵な出会いがありますように・・・。

ひみつ?のプロフィール
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by Ethno-PATISSERIE | 2009-05-30 18:16 | その他