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Pentecôteのお菓子 「Le Colombier 」 その2

前回のブログでPentecôte(聖霊降臨祭)のお菓子「Le Colombier ;コロンビエ」の別名として
Gâteau de la Paix ;ガトー・ドゥ・ラ・ペ」や「Gâteau Porte-bonheur ;ガトー・ポルト・ボヌール
があることをお話ししました。
Arbois ;アルボワにある1900年創業の老舗パティスリーHirsinger ;イルサンジェでは
Le Porte-Bonheur ;ポルト・ボヌール」と言う名前で販売されています。


このお菓子の存在を知ったのは偶然から…。
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2003年6月にショコラの取材でお店へ伺った際、何気なく写した写真(↑ コレ)の中にこのお菓子はありました。
しかもそれに気付いたのはだいぶ後になってからのこと。
以前の写真を見直している時に、お菓子の上に飾られたリボン状の紙に

Je cache en ma pâte exquise une Colombe  美味しい生地の中にコロンブを1つ隠しています
Celui à qui elle échouera            それを見つけた者は
Dans l’année se mariera            1年以内に結婚するか
Ou bonheur lui surviendra           幸せが訪れるでしょう

と書かれていたのです。
とっても気になったので、メゾン・イルサンジェの4代目 Edouard;エドワールに尋ねたところ、
聖霊降臨祭のお菓子コロンビエと同じもの」だと教えてくれたのでした。
この時期限定販売のお菓子だっただけに、買わなかったことを激しく後悔したのは言うまでもありません。


その後、聖霊降臨祭の時期にアルボワへ行く機会は無く…。
2008年11月、ようやくお店を訪れる機会があり、どうしても食べたくて季節外れではありましたがわがままを言って
作って頂きました。

作り方はこんな感じ…。
メレンゲにTPT(アーモンドパウダー+粉砂糖)と溶かしバターを加えて作った生地をセルクルに入れて焼く。
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型を外して冷めたら側面に切り込みを入れてプラスチックのコロンブを差し込む。
全体にナパージュをかけ、側面にグリエしたアーモンドダイスをまぶす。
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紙をのせ、バタークリームで「Porte-Bonheur」と書きいれる。


この紙を更によく見ると左右にメダルが印刷されており、パリのパレ・ロワイヤルで行われたエキスポで
1902年と1903年にこのお菓子でメダルを獲得していることが分かります。
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マルセイユのコロンビエは「1906年のコンクールで考案された」と言うことでしたが
それよりも早い時期にこのお菓子は作られていたのですね。

エドワールのお父さんで3代目のClaude ;クロードにこのお菓子のことを聞いてみると
このお菓子は20世紀初頭に行われたコンクールで考案されたもので、Pentecôte ;パントコートの他に
Fête des Mères(母の日)にも作られることがあった
」とのことでした。

そして、なぜイルサンジェでは「Porte-Bonheur ;ポルト・ボヌール」という名前で販売されているのか?
というと「コロンビエの名前は組合に入っているお店だけしか使えなかったから」と言うことも分かりました。
「Gâteau de la Paix ;ガトー・ドゥ・ラ・ペ」の別名もありますが、恐らく組合に入っていないお店が
コロンビエ以外の名前」と言うことで命名したものなのでしょう。


モダンで新しいお菓子やショコラを作りつつ、100年以上前のお菓子を今でも丁寧に作り続けているイルサンジェ。
とても貴重なお店です!


※※※



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by Ethno-PATISSERIE | 2012-05-26 11:34 | キリスト教 行事 | Trackback | Comments(4)

Pentecôte(聖霊降臨祭)のお菓子「Le Colombier ;コロンビエ」

Pentecôte ;パントコート(聖霊降臨祭)はキリスト教の典礼暦で祝われる移動祝日。
復活祭から数えて(復活祭当日を含む)50日目にあたり、今年(2012年)は5月27日がその日です。

復活したキリストが弟子たちに「近いうちに聖霊が降りる」ことを告げて天に昇り(キリスト昇天)
それから10日後、ユダヤ教の祭事暦で言う五旬節の日に集まっていた弟子たちのところに大音響と突風のうちに
約束の聖霊が炎のような「舌」の形で降りてきたといいます。
* 元々は春に得られる最初の収穫に感謝する農業祭であったものが、後になってキリスト教徒によって
聖霊降臨の出来事に結び付けられ、収穫感謝の意味はなくなる。

* 美術表現では使徒たちの上に聖霊の「白鳩」が下降すると共に頭上には「炎のような舌」が描かれる。
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↑ フィレンツェ ラウレンツィアーナ図書館 「ラブラ福音書」Evangéliaire de Rabula, vers 586 
こちらから借用


さてPentecôte ;パントコート(聖霊降臨祭)のお菓子「Le Colombier ;コロンビエ」のお話・・・。

実際にいつ頃から作られるようになったのかは不明ですが、このようなお菓子はかつてフランス各地で作られていました。
近代製菓概論と邦訳される「Traité de la Pâtisserie Moderne(Darenne et Duval) 」ではCharabot氏の
ルセットとして「アーモンドパウダー、砂糖、オレンジピール&ゼスト小麦粉、バター、卵白で作った生地を楕円形の型で
焼き、表面をアプリコテし、フォンダンをかけ、砕いたピンクのプラリーヌをまぶしたもの」が紹介されています。
マルセイユのコロンビエにはこれにキルシュに漬けたムロン(メロン)コンフィが入っています。

19世紀末「Gâteau de la Paix ;ガトー・ドゥ・ラ・ペ」や「Gâteau Porte-bonheur ;ガトー・ポルト・ボヌール」という
名前のお菓子が見られ、ガレット・デ・ロワのフェーヴ同様、Colombe ;コロンブが中に入っていました。
ガレット・デ・ロワのフェーヴ同様、中に小さな白鳩(Colombe ;コロンブ)を入れてくじ引きをするお菓子で
Qui la Colombe aura dans l’année se marira ;コロンブの入っていた者は一年以内に結婚する
と言われています。

Colombier ;コロンビエ」というのはフランス語で「鳩小屋」を意味し、「Colombe ;コロンブ」は「白い鳩」のこと。
平和の象徴、三位一体の「聖霊の象徴」でもあり、聖霊降臨等で主要なモチーフとなっています。

現在コロンビエはマルセイユのスペシャリテとして、聖霊降臨祭の前後一週間程の期間限定で買うことが出来ます。
そしてこの菓子の起源は、この町の創設者とされる「Gyptis ;ジプティスとProtis ;プロティス」の伝説に
ちなんだもの。
紀元前600年頃「この地にギリシャのフォカイア人船団が上陸し、ここを治めていたリグリア人部族セゴブリージュの首長ナンシスの元を訪問する。折しもこの日は首長の娘ジプティスの婿選びを行う日。慣例によって祝宴の際に彼女は自らの意思で将来の夫を選ぶことになっていたのであるが、彼女は訪問してきた初対面のフォカイア人プロティスを将来の夫に選び、この2人を中心にマルセイユの町の基礎が築かれた
というものです。

この伝説を元に、この「祝宴の際にコロンブ入りのお菓子を切り分け、多くの求婚者の中からコロンブが当たった
プロティスがジプティスの夫となった
」というお話が創作され、パティシエたちがマルセイユのスペシャリテとして
販売されるようになりました。

マルセイユの「Colombier ; コロンビエ」は1906年に行われたコンクールの際、マルセイユのパティシエによって
考案されたものだといいます。

しかし、なぜこのような運試しを聖霊降臨祭の日に行うのでしょう?
コロンブがキリスト教では聖霊の象徴とされているので、
聖霊降臨祭の日に食べるお菓子ということはしっくりきますが、なぜこれが「一年以内に結婚する人」を
引き当てるお菓子とつながったのか? がちょっと謎ですね。

さて、コロンビエの中に入っている陶器或いはプラスチック製のフィギュア、
これは本来フェーヴではなくコロンブといわれるべきものです。
* 厳密に言えばガレット・デ・ロワに入っている(入れられた)ものだけをフェーヴと呼ぶことが出来る
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↑ 左は大小のプラスチック製コロンブ、右3つは陶器製。

マルセイユのあるパン・菓子職人の組合Maison des Patissiersでは1997年に「LE COLOMBIER」を
商標登録しており、Marque déposéeの文字が入ったコロンブも作られています。
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↑ コロンビエ用に作られたコロンブ。組合で製造したもの。
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↑ 文字がつぶれて分かりにくいがMarque déposéeと書いてあるのが分かる


マルセイユのパティシエClaude Leonard氏はこのお菓子を買う時は「職人の手によって制作されたことを証明する
紙のテープが巻いてあることをしっかり確認して買うこと」を勧めています。
恐らく組合に加入しているお店だけがこの紙のテープとコロンブを使用することが出来るのでしょう。


◎この動画(2008)ではマルセイユの人々でもこのお菓子の存在をあまり知らないことがわかります。

◎この動画(2009)に映っているお菓子に巻いてある紙がそれ。お菓子の上にはフェーヴも乗せてあります。

◎この動画(2010)では制作風景を見ることが出来ます。
ここのお菓子にも同じ紙が巻いてあり、同じコロンブが使われています。



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by Ethno-PATISSERIE | 2012-05-24 19:07 | キリスト教 行事 | Trackback | Comments(4)

L’Ascension(キリスト昇天祭)のお菓子 「Corniottes ;コルニオット」

Ascension ;アサンシヨン(キリスト昇天祭)はキリスト教の典礼暦で祝われる移動祝日。
復活したキリストが40日間弟子たちのもとに現れた後、天に挙げられたことを祝うもので、
Pâques ;パック(復活祭)の40日後(復活祭の当日を含める)の木曜日にあたり
2012年は5月17日がその日です。
*フランス等では祝日なので旅行時には注意が必要!

パック(復活祭)の時とは異なり、Ascension(キリスト昇天祭)の日に食べるお菓子というのはあまりなく
思い浮かぶのは「Corniottes ;コルニオット(↓ コレ)くらいでしょうか。
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これはブルゴーニュ地方のLouhans ;ルーアン(Saône-et-Loire県)を中心とした周辺地域で作られるお菓子。
一般的には「丸く抜いたPâte brisée(ブリゼ生地)の真ん中にシュー生地を丸く絞り、縁を三か所折って
成形しオーブンで焼いた
」ものですが、フロマージュブランとグリュイエールチーズで作る塩味バージョンもあります。
* かつてはシュー生地の代わりにフルーツを入れて焼き、クレームシャンティーを添えたもの等のバリエーションや
大きいサイズのもの等々も作られていた。


三角形の形が「三位一体」を象徴しているということで復活祭、キリスト昇天祭、聖霊降臨祭等の
キリスト教の祝祭日に食べられるお菓子とされています。

Les Corniottes de L’Ascension (キリスト昇天祭のコルニオット)という名前もあるように
特にキリスト昇天祭の際に多く食べられます。
第一次世界大戦前まで、この日はFête des corniottes(コルニオット祭)が行われて
パン屋さんでも家庭でも沢山のコルニオットが作られ、食べられていました。
*今では一年中作らるお菓子だが、この日は普段よりも沢山販売される。

言い伝えでは
この町にあるHôtel-Dieu ;オテル・デューで病人を看護していたordre de Sainte-Marthe(聖マルタ会)の修道女たちが病院運営のための資金を得るためにこれを考案し、Ascension ;アサンシヨンのミサの後
教会の出口で販売していた

のだそうな・・・。
*オスピス・ド・ボーヌのような、周りを囲った寝台の置かれた男女別になった2つの大きな病室と礼拝堂、15-16世紀のイスパノ・モレスク陶器の素晴らしいコレクションを展示する薬剤室からなり、必見に値する。

名前は看護をする修道女が被るCornette ;コルネットと呼ばれる被り物に由来すると言う説もありますが
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                             ↑ この画像はココから借用

現代に見られるコルニオットの形はどちらかと言うとTricorne ;トリコルヌと呼ばれる、18世紀頃まで被られていた
三角帽の方が似ているような…。
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                             ↑ これはココから借用

残念ながら、実際のところは不明です。
*三角帽の画像を探していたらココに色々あるのを発見♪この時代に流行っていた。


ルーアンにあった農業・園芸協会の月刊誌「La Bresse Louhanaise1896年1月版では
中世から1789年(フランス革命の年)までの宗教上の祝祭に関するこの地域の慣習について書かれており
その中には
il y avait les corniottes de l'Ascension,corniottes au fromage ou à la bouillie,aux bords relevés formant trois cornes,d'où le nom du gâteau,qui se mangeait ce jour-là par milliers dans des goûters champêtres ・・・
キリスト昇天祭のコルニオット(チーズ或いはブイイ;粥をガルニにしたもの)があった。
菓子の名前は、縁を折って形作られた三角の形に由来する。この日、ピクニックで沢山食べられていた

と言う記述があります。
ここから名前はやはり形に由来していて、非常に古くからこの日に食べられていたことが分かりますね。


Bresse Bourguignon ;ブレス・ブールギニヨンと呼ばれる地域の中心地であるLouhans ;ルーアン
小さな町ながらも13世紀にはその地理的条件の良さから、シャンパーニュ地方とジュラ地方の産物が集まる
商業的役割を果たしていました。
* カタカナにするとジャンヌ・ダルクが火刑にされたノルマンディー地方の町Rouen ;ルーアンと同じになりますが
全く別の町。


町の中心にあるGrande Rue (大通り)の両脇にはアーチが157もあるアーケードが連なり
その長さは400m以上あってフランス一の長さを誇り
そのうち一番古い建物は15世紀に遡り、その歴史を感じさせます。
b0189215_1648166.jpgb0189215_16532266.jpg← アーケード外側と内側

現在でも毎週月曜日にはその歴史と規模の大きさで非常に有名なマルシェが行われ
地元産のVolaille de Bresse(ブレスの鶏)も勿論見られます。
このマルシェに関する足跡は1269年に遡り、最初のアーケード建設はこの頃には既に始まっていました。



さてこの町を訪れたのはだいぶ前、2003年5月のこと・・・。

旅の途中でストライキが始まってしまい、取材を申し込んでいたお店へ行く為にディジョンからタクシーでかかった費用は凡そ100ユーロ(涙) !!!

約束していたPâtisserie aux FiançaillesのBouvier氏は「来れないかも?」と思いながらも
地元新聞社の記者さんと共に到着を待っていてくだったのでした。
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                             ↑ 右がBouvier氏 左が記者さん

ここではコルニオットと共に これまたこの辺りのスペシャリテである 焼き立ての「le Cion ; ル シオン」と呼ばれる
チーズタルトを試食させて頂きました。
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                             ↑ 試食させて頂いたコルニオット

* le Cion ; ル シオンについてはまたこんど。こちらに写真だけup ♪


次回はキリスト昇天祭の頃に、出来ればゆっくりと滞在したいものです^^。




                                       ※※※



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by Ethno-PATISSERIE | 2012-05-15 17:11 | ⑤Bourgogne | Trackback | Comments(4)

「Le dimanche des Rameaux ;ディマンシュ・デ・ラモー」と「Rameaux garnis ;ラモー・ガルニ」

エイプリルフールの4月1日、
今年(2012年)はLe dimanche des Rameaux ;ディマンシュ・デ・ラモー(枝の主日)でもありました。
*正式にはdimanche des Rameaux et de la Passion(枝と受難の主日)。
1965年第二バチカン公会議の改革により、復活祭の2週間前の日曜日に祝われていた「受難の主日」が
復活祭一週間前の「枝の主日」と同じ日に祝われるようになった。


「枝の主日」はキリスト教の移動祝祭日で、「Carême ;カレーム(四旬節)」最後の日曜日(つまり復活祭の1週間前)、
キリストのエルサレム入城を記念する日です。

旧約聖書の「ゼカリア書」に予言された救い主の姿そのままにロバに乗ったキリストがエルサレムに入ると
人々は「キリストが、国を復興させる王としてエルサレムへ来られた」と思い、着ていたマントを道に敷いて
棕櫚の枝を手に持ち「ダビデの子にホザンナ」と叫んで迎えました。
* 当時、枝は凱旋者を迎える印だった。
* Hosanna ;ホザンナとはヘブライ語の喜びと勝利の叫び声。
(ヘブライ語の ho si a naは「どうぞ救ってください」の意味がある)


この日、祝福された枝(フランスでは主にツゲの枝、地方によってはオリーブ、ローリエ、棕櫚等も使用される)を
ミサから持ち帰り、災いを防ぐために家のあちこち、納屋や家畜小屋の入口、
両親の写真立て、寝室にある十字架等に飾ります。
*翌年の灰の水曜日前に教会へ持ち寄って灰にし、灰の儀式(司祭が信者の額に灰で十字の印をつける)に使用される。


リムーザン地方ではこの日、歩き始めたばかりの小さな子供にRameaux garnis ;ラモー・ガルニと呼ばれる
ピンクや白のメレンゲやお菓子を飾ったツゲの枝を持たせてミサへ行く習慣があります。
こちら↓の2つのニュースで取り上げられています。ラモー・ガルニがどんなものか興味のある方はご覧ください。
*La traditionnelle meringue du dimanche des rameaux
*La gourmande tradition des Rameaux à Limoges


2006年5月にMassepains ;マスパンというお菓子の取材で
Saint-Léonard de Noblat ;サン・レオナール・ドゥ・ノブラを訪ねた際、Pâtisserie Caronで
この「meringue du dimanche des rameaux ; ムラング・デュ・ディマンシュ・デ・ラモー」の売れ残りを発見!
十字架やハート形、リング形等に絞り出した淡色のメレンゲに、枝へ取り付けるための針金が付いています。
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詳しい起源や意味は分かりませんでしたが
「子供たちはミサの間おとなしくしていたご褒美にこれを食べられる」のだと教えて貰いました。
* ツゲに飾られたお菓子はCarême;カレーム(四旬節)、節制や節約の終わりを知らせるものだった。

いつか実物のRameaux garnis ;ラモー・ガルニも見に行きたい♪



                                     ※※※



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by Ethno-PATISSERIE | 2012-04-04 15:10 | キリスト教 行事 | Trackback | Comments(2)

「Poisson d’Avril;ポワソン・ダブリル」とそのお菓子、そして魚形フェーヴ

4月1日はエイプリル・フール、フランスではPoisson d’Avril;ポワソン・ダブリル(四月の魚)と呼ばれます。
ちょっとした嘘をついたり、 いたずらをしてもいい日があるなんてちょっと不思議。

この習慣の起源ははっきりしておらず、多くの説があっていずれも仮説の域を出ないものばかりですが、
中で最も多く挙げられる説は
1564年フランス国王 シャルル9世がEdit de Roussillon(ルシヨンの勅令)で、
復活祭の日だった元旦を1月1日に改めたことがきっかけだった

と言うもの。

古代ローマで使われていたローマ暦も、ユリウス・カエサル(ジュリアス・シーザー)によって制定されたユリウス暦も、
1年の始まりは1月1日でしたが、実際に各地で採用されていた日とは異なっていたようです。
この当時もフランスでは復活祭の日を新年初日としていました(ただし地方によって異なる)。

改めて元日となった1565年1月1日、皆はいつも新年を祝うようにお年玉やプレゼントを 贈り合います。
しかし「この変更を受け入れられないものや、知らせが行き渡らず変わったことを知らない人たちによって、
今までの習慣から4月1日に新年を祝う習慣が続けられ、そのように現実を受け入れない人たちに
実用的ではないものや嘘のプレゼントを贈ってからかうようになった
」ということで 、
次第にこの日にいたずらや悪ふざけをする習慣が出来たというのです。

シャルル9世が1564年に元日を1月1日に定めた後、ヨーロッパではユリウス暦にかわって現在用いられている
グレゴリオ暦が用いられるようになり、フランスでは1582年に採用されています。
こんなにこよみが変わったのでは国民が混乱して反発したくなる気持ちも分かるような・・・。


とは言え、「Poisson;ポワソン(魚)」の方はいったいどこから来たのでしょう?
これに関してもはっきりしておらず、次のような様々な説があるようです。

- 黄道十二宮において、この時期に太陽が冬のサインである双魚宮から出るからという説。
- 四旬節の期間肉、卵、乳製品の摂取が禁じられ、魚を食べていたからという説。
- 4月になって暖かくなると魚(鯖)がたやすく簡単に釣られてしまう事から、4月1日に騙される人のことを
「四月の魚」とする説。
- この時期、魚の繁殖期で釣りが禁止されていたからという説。

これは11世紀末、グルノーブルの司教 Hugues ;ユーグが魚の産卵期に稚魚を保護する為、4月1日から6月30日まで釣りを禁止し、違反者は罰として、続く3回の日曜日に体の前と後ろに魚の絵をかけ、さらし者にされたことに由来します。
* グルノーブルの司教 Hugues ;ユーグ
グランド・シャルトリューズ修道院創設者の1人で、後に聖別され、聖ユーグとなる


これは「魚の絵を背中にくっつけるいたずら」を髣髴とされるお話で、4月1日が「聖ユーグの日」となっているところからもそのつながりを感じさせます。


また「魚は多産・繁栄の印、またキリストの象徴でもあり、卵や鶏、羊やウサギと共に復活祭のお菓子に欠かせない
モチーフの1つでした。
「アルザスでは魚の形に焼いた菓子を 復活祭の時と新年に贈り合う習慣があった」と言います。
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↑ スフレンナイムで買った陶器型

何故「新年と復活祭の時に贈り合うのか?」が少し気になりますが
元々新年のお菓子で、1月1日が元旦とされる前にはそれまで新年初日だった復活祭に作られ、贈り合っていたのかも?
と想像すると納得できそうな・・・(実際のところは不明)。


では、この他にポワソン・ダプリルのお菓子にはどの様なものがあるのでしょう。
この時期はPâques;パック(復活祭)のシーズンで元々チョコレート細工の卵やウサギ、そして魚も作られていますので、魚形のチョコがそのお菓子と言えるかもしれません。
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↑ オルレアンのショコラトリーに飾ってあった大きなチョコレート製の魚


しかし、一昔前は魚の形に焼いたパイ菓子がよく作られていました。

これは「わんだふるはうす」さんのサイトでも紹介されていて
魚の形のパイは『タルト・ポワッソン』とか『ポワッソン・フィユテ』と呼ばれています。1976年に来日した
MOFパティシエ クロード・ボンテ氏が全国各地で講習会を行なって、日本に広まったお菓子

なのだそう。
* 同じサイトのこちらでは特注されたポワソン・ダブリルのお菓子がまとめら見られます。

子供の頃に買った今田美奈子さんの本「お菓子の手作り事典(1978年)」でも、ガレット・デ・ロワと一緒に
苺のポワソン・ダブリルが紹介されていましたが同じ頃ですね。


フェーヴについての本を出版しているHuguette Botellaさんから以前お聞きした話では、
彼女の幼少時代、4月1日のポワソン・ダブリルには魚形フェーヴが入った魚形のパイ菓子が販売されていたと言います。
* 厳密にはエピファニーのお菓子に入っているもの以外は「フェーヴ」と呼びません

このようにお菓子で王様を引き当てる遊びは、 なにもエピファニーに限ったことではなく様々な行事や
知り合いが集まった時など、 食事の際に行われるものでもありました。
フェーヴ製造者が新しい用途を開拓する為に作ったのか、或いはお菓子屋さんのアイディアに応えて作られたものかは
定かではありませんが、エピファニー以外にもこれを使用したお菓子の販売が試みられた時期があり
ポワソン・ダブリルの魚フェーヴもその中の1つでした。
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↑ 現在でも販売されているスローガン入りの魚形フェーヴ

もうこれの入ったお菓子を作っているお店はなさそうと思っていたら、Charleville-Mézières;シャルルヴィル・メジエールにある知り合いのパン屋さんから「作っている(た)よ」と聞いてビックリ!(今は需要が無いので作ることもないようです)
彼の作っていたのはガレット・デ・ロワと同様のものを魚の形に成型したもので、Botellaさんが知っているのと同じでした。
* 因みにエピファニー以外に今でもフェーヴ状のものが使われているお菓子はPentecôte;パントコート(聖霊降臨祭)の「Colombier;コロンビエ」があります。


また、フランスでは20世紀初頭、行事毎に綺麗なポストカードを贈るのが流行り、
ポワソン・ダプリル用のカードも多く作られました。
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4月1日は愛と友情の記念日でもあり、魚が声を出さないことから、魚の絵のある匿名のカードを送ることは燃える思いを愛する人に告白する方法だったのだとか・・・。





                                    ※※※


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by Ethno-PATISSERIE | 2012-04-01 22:51 | キリスト教 行事 | Trackback | Comments(2)

「Carême ;カレーム」と「Mi-Carême ;ミ・カレーム」、そしてそのお菓子

Carême ;カレーム(四旬節)」とは、カトリック教会においてPâques ;パック(復活祭)の46日前の水曜日
Mercredi des Cendres ;メルクルディ・デ・サンドル(灰の水曜日)に始まり、復活祭の前日(聖土曜日)に
終わる期間のこと。
イエスの復活を記念する日曜日は数えないので40日間となり、元々はラテン語で「40」を意味する
Quadragesima ;クアドラジェジマ」という語で呼ばれていました。

イエス・キリストの受難と死は人の罪をあがなう為と考えられ、四旬節はキリストの苦しみを分かち合う節制期間とされ、かつては肉、卵、乳製品の摂取が制限されていました。
*2012年のカレーム(四旬節)は2月22日―4月7日)

この節制期間前のカーニヴァル期間(エピファニーの翌日からマルディ・グラまで)には逆に、卵や牛乳を
たっぷり使ったお菓子、beignets ;ベニエCrêpes ;クレープGaufres ;ゴーフル等が食べられます。

四旬節のお菓子と言うとEchaudés ;エショデなど、卵・牛乳等を使わないお菓子が基本になりますが
例外とされた日がありました。
それが「Mi-Carême ;ミ・カレーム(四旬節中日)」のお祭り。

Mi- ;ミ・」が「半分、半ばの」を意味する通り、灰の水曜日から数えて20日目(日曜は数えない)、
3週目の木曜日に当たります。
*2012年のミ・カレーム(四旬節中日)は3月15日。

この日を祝うお祭りは中世に遡り、厳しい節制期間に「もう一度マルディ・グラのようなお祭り騒ぎを楽しみたい!」
と言う願いから、期間の途中に中休みを作ったのだとか。

しかしその起源は古代ローマ人が祝っていた「Anna Perenna ;アンナ・ペレンナの祭り」だと言います。
*老婆の姿で描かれる古代ローマの「年めぐり、新年の女神」。Annaは「annus(年)」の女性形で、Perenna は
「永久」を意味する。彼女の祭りは3月15日で、この日は無礼講が許され、酒杯を重ねてその年の幸せを祝ったという。


マルディ・グラの時と同様に、卵・牛乳をたっぷり使ったベニエやクレープ等を食べることが許される日。
仮装をした人々の行列や山車、祝宴が催されて、しばし羽目を外すことのできる日でした。


カーニヴァルの時に食べるお菓子と同じものがミ・カレームでも食べられていたので、特に「ミ・カレームのお菓子」と
言うものはありませんが、「ミ・カレームの時に(も)作られる」という記述のあるものを探してみると、
主にPays de la Loire地方圏で見られるBottereaux ;ボトロー
Poitou-Charentes地方圏北部のTourtisseaux ;トゥルティッソー
Vendée県の北東部にあるbocageと北西部のMarais breton vendéeと呼ばれる辺りの
foutimassons ;フーティマッソンというベニエが出てきました(地域はあくまでも大まかな目安)。

これらのベニエは地域によって呼び名が変わり、作り手によってルセットも形(菱形、四角形、長方形…)も様々なので、違いを明確にすることは難しいのですが、多くの場合が発酵生地を使い、一般的にボトローとフーティマッソンはラムやオレンジ花水で香り付け、トゥルティッソーはバターが多めでコニャックやオードヴィーで香り付けされます。
また、ボトローにはバターを折り込んだBottereaux feuilletés;ボトロー・フイユテもあります。

この中で私が実際に食べたことがあるのはNantes ;ナントのパン屋さんで買ったボットローでした。b0189215_21455537.jpgb0189215_21474020.jpg










↑ 大きめでふっくらした菱形をしていて、とても柔らかく、中が空洞!


現在でも実際にミ・カレーム祭がおこなわれているのはフランスと旧植民地の1部地域。
そしてナントは今でも「Carnaval de la Mi-Carême ;カルナヴァル・ドゥ・ラ・ミ・カレーム」が行われています。
*2012年度、昼のパレードは4月1日、夜は4月7日に開催

参考までに・・・
1964年の画像
CARÊME À NANTES  Télé ouest panorama -

2010年の画像



今回は「Bottereaux feuilletés;ボトロー・フイユテ」を作ってみました。
普通のボトローよりもサクサクと歯ごたえがよくて美味しい~(因みに普通のボトローは外カリで中フワ)
生地は甘くしていないので粉砂糖を振らなければ塩味でもOKです。
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ルセットも材料はほぼ変わりませんが配合が色々あって、出来あがりも様々。ベニエはやっぱり面白い♪


※※※


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by Ethno-PATISSERIE | 2012-03-24 22:45 | キリスト教 行事 | Trackback | Comments(2)

アテネ・フランセ 特別講座「ガレット・デ・ロワを楽しむ」

今年1月のお話(かなり古い話題です^^;)

1月18日に東京御茶ノ水にあるフランス語学校の「アテネ・フランセ」で
                      ~フランスの伝統菓子~
                     ガレット・デ・ロワを楽しむ
という特別講座が行われるのを知り、ちょうど東京滞在中の期間だったので申し込んでみました♪

1度だけ、知り合いにここの地下で行われた物産展へ一緒に連れて行った貰ったことはありましたが
かつてフランス語教室に(短期間だけ)通っていたのが飯田橋の東京日仏学院の方だったので、
ここで授業を受けるのは初めて。ちょっとドキドキ~^^


アテネ・フランセでガレット・デ・ロワを取り上げた講座は今回初めて。
とっても人気が高かったらしく、教室の中には定員50人のところ60人近くの受講者が集まっていました。
担当して下さる講師はとーってもチャーミングなアンジェリーク・コラン先生♪
語学レベルには関係なく募集されていたので、初心者にも分かりやすく日本語も交えての講義です。

前半は教室でガレットやフェーヴについて歴史(とっても詳しくしかも簡潔にまとめられていて素晴らしかった!)や
映画「シェルブールの雨傘」に出てくるエピファニーの食卓シーンを見ながらガレットを食べる習慣についての説明、
そして今年のフェーヴの紹介(スーパー モノプリのフェーヴは「kimmidoll」というこけし形のキャラクターで
それぞれの人形に名前とlove等の意味があるらしい。買ったガレットに真っ白なkimmidollが入っていると
週末旅行が120名に当たる!なんて話も
)等もあって、なかなか充実の内容でした。
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                            ↑ テキストは勿論フランス語

後半は地下に移動し、6テーブルに分かれて、同フロアにあるLina’s Sandwichi Caféで特別に作られた
焼き立てのガレットを人数分に切り分け、シードルと共に試食。
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                           ↑ ガレットにはシードルが定番♪

勿論ガレットにはそれぞれフェーヴも1つ焼き込んであって、当たった人には王冠が載せられ
皆からの祝福を受けたのでした^^
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意外に思ったのは語学学校に通うようなフランス好きの方々にもガレット・デ・ロワのことはあまり知られていなかったこと
(知らないから講義を受けたのかもしれませんが…フェーヴコレクターの人も2~3人しか居なかった、と思う)

東京でさえもガレットの認知度はこんなものなのかもしれません。
この講座、ぜひとも毎年続けて欲しいです!


                                 ※※※


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by Ethno-PATISSERIE | 2012-03-16 11:11 | gâteau des rois | Trackback | Comments(6)

「Roscón de Reyes ; ロスコン・デ・レイジェス」を日本で…

Roscón de Reyes ; ロスコン・デ・レイジェス(レイエス)」は1月6日の公現節に食べられるスペインお菓子。
sorpresa ;ソプレサ(陶器製或いはプラスチックの人形=フランスで言うフェーヴ)と
haba ;アバ(乾燥した空豆)の2つ入っていて、前者が入っていれば当たりで王様になり(幸運が訪れる)、
後者だとハズレでお菓子代を支払うことになるのだそうな…。

昨年はこのロスコンを神戸にあるスペイン料理レストラン「El Raco Den Takeuchi エル ラコーデン タケウチ」さんからサプライズで頂きました♥     ↓ こちらはお店に出されていたロスコン
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今年は渡辺万里さんの主宰するスペイン料理アカデミーでこれが販売されると言うので即予約♪
これは絶対に「本場スペインでも最高レベルの美味しいロスコンが再現されること間違いなし!」ということで
期待も大いに膨らみます(万里さん監修の元、スペイン菓子研究家 藤本恭子さんが制作)。

で、1月5日に到着したロスコンは…
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見た目の美しさは勿論ですが、軽い上品な甘さで口溶けがとても良くオレンジの風味も効いていて
さすがの美味しさでした~~~♥
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                           ↑ 切り口はこんな感じ・・・


万里さんからロスコンの食べ方もご紹介いただきました♪(そのまま普通に食べる以外で)
  朝のカフェオレに浸して食べる(少し硬くなってからでも美味しく食べられる)。
  横半分に切って泡立てた生クリームをはさむ。


生クリーム好きなので、これをはさむ食べ方は大好きでした♥
生クリーム+パティシエールも美味しそうだし、ジャムを+するのも美味しそう。
アイスクリームをはさむのもいいなぁ~。


昨年武内シェフからは、
スペインでパン菓子というと通常はオリーブ油を使うところ、ロスコン・デ・レイジェスには必ずバターを使う
ということと
パサパサで飲み物無しには食べられない
ということを教えて頂いたのですが、
シェフの作ったロスコンも決してパサパサではなく、飲み物が無くても美味しく食べられました~^^


万里さんに「来年はソラマメとスペインのソプレサを入れて下さい♥」と図々しくもお願いしたのですが^^;
たとえ入っていなくてもまた絶対に食べたい、絶品のロスコンです。



                                   ※※※


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by Ethno-PATISSERIE | 2012-03-03 23:37 | gâteau des rois | Trackback | Comments(2)

Maison Weniko メゾン・ベニコのガレット・デ・ロワ <特別バージョン>

今回は、昨年11月にワンダフルハウスさんが特別注文した柿を使ったガレットのご紹介。

以前upしたメゾン・ベニコの柿ガレットは奈良県産の柿を使用していましたが、
今回は柿のガレットを作るアイディアのきっかけとなったフェルミエ 本間さんの実家佐渡で義妹さんが作っている
フレッシュなおけさ柿を使用しています。
おけさ柿は10月中旬〜11月頃に出回るということでそれに合わせて作られました

今回ワンダフルハウスさんがオーダーしたのは「おけさ柿のガレット・デ・ロワ アルザス風」で、
味は「」「柿と抹茶」「柿とあずきとシナモン風味」の3種類。

なんとその貴重なガレットを送っていただいたのでした♪
しかもガレット他に素材となったフレッシュおけさ柿と、
ガレットと共に制作された「小豆柿シナモン」「柿まっ茶」のコンフィチュールも一緒に!
この2種類のコンフィチュールはWeRoさんとフェルベールさんの元へも送られたのだとか
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クレーム・フランジパーヌ+茨城県産鉾田市産さつまいものペースト+おけさ柿
パイ生地、クリーム、柿のバランスがとてもよいガレットに仕上がっています。
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↑ オーブンで軽く焼き戻してあります。上のパイを外すとこんな感じで、柿が全体に敷き詰められています


柿と抹茶クレーム・フランジパーヌ+有機抹茶「ことのは」+おけさ柿
しっとりとしたクリームに抹茶の濃い風味が加わり、全体の甘味は強すぎないので素材の味を
しっかりと味わうことが出来きます。
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柿とあずきとシナモンクレーム・フランジパーヌ+あずき+シナモン+おけさ柿
粒のしっかりしたあずきの甘さとシナモンのしっかりとした香りにしっとりとしたクリームが相まって
非常に美味しい組み合わせに♪ 
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佐渡へも送る為長めに焼成したということで、柿の風味は以前頂いたガレットよりも感じなかったものの、
パイ生地はバターの風味がしっかりあって香ばしく、合わせた素材とのバランスが抜群で
非常に素晴らしいガレットに仕上がっていました♥

で、この時フェルミエへはガレットと共に、本間さんをイメージしてWeRoさんに作っていただいた
王冠が贈られたのでした。


さて、おけさ柿は渋柿で、焼酎を使って丁寧に渋抜きをしているのだそうです。
柿の渋はタンニンが原因で、タンニン自体は甘柿にも渋柿含まれています。
渋いと感じるのはタンニンが口の中で溶け出る「可溶性」だから。
甘柿が熟したり、渋柿を渋抜きしたり干し柿にするとこのタンニンが「不溶性」となり、渋を感じなくなると言う訳です。
その為、渋抜きと言ってもタンニンが無くなるわけではなく渋みを感じなくなるだけで、
熱を加えたり酸を加えたりすると「渋戻り」と言って再び渋みを感じるようになることがあるそうです。

この「渋戻り」は品種や加熱時間等によって異なるそうですが、
ガレットに焼き込まれた柿やコンフィチュールは渋みを感じませんでした。


スタンダードなクレーム・ダマンド入りのガレットも大好きで、
作り手によって出来あがりが全く異なるところが面白くもありますが
日本の素材、地元の素材を生かした日本だからこそ作ることのできるガレットがあっても楽しいなぁと
改めて思いました。


さて次はどんなガレットが作られるのでしょう~♪



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by Ethno-PATISSERIE | 2012-02-26 23:20 | gâteau des rois | Trackback | Comments(2)

水戸、再び…     

オリジナルなガレットのお話はもう少し続きます・・・

ガレット・デ・ロワがご縁で知り合ったワンダフルハウスさんと初めてお逢いしてから早一年。
私が上京するのに合わせて、今年も水戸へお誘いいただきました♪

まずは「Maison Weniko メゾン・ベニコ」へ。
お店の扉や窓辺には季節に合わせてデコレーション。ミニガレットもいい味を出していました♥
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店内ではちょうどベニコさん所有のWeRo作品コレクションを展示中でした。
壁に直接書かれた作品とあいまって雰囲気満点!
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ワンダフルハウスさんがWeRoさんにオーダーされたと言う、ガレット・デ・ロワの王冠2個のうちの1つを
やっと拝見することが出来ました。
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もう1つの王冠はフロマジュリーフェルミエの本間るみ子さんへ贈られ、こちらのブログにその写真が掲載されています。

ここで待ち合わせて、ご紹介されたのがT’s GardenのTさま。ワンダフルハウスさんもこのお店で出会い
意気投合されたのだとか。
Tさまの運転で、次に訪れたのが「Pâtisserie KOSAI パティスリー・コサイ」。
フランス菓子は好きでも、国内でお店巡りをすることは無いのでお店の情報には疎いのですが、
ここのお店の植崎義明さんが、昨年パリのサロンデュショコラで行われたワールドチョコレートマスターズで見事
準優勝を果たしたということで知っていた為、実際にお店へ伺えるのはとても嬉しいことでした♪

とは言え、とりあえず気になるのはやっぱりガレット・デ・ロワ。
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ここのはクレーム・フランジパーヌに茨城県産の栗、そしてなんとパプリカと赤い果実のコンフィチュールが
アクセントに入っています♪このオリジナリティーには驚き!

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ショーケース内の キティーちゃんのアントルメもかなり気になりましたが、とりわけ目を引いたのが
Gâteau de Lacam ガトー・ド・ラカム
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講習会も積極的にされているシェフですが、古典菓子にも深く興味を持ち、19世紀に活躍したパティシエ
Pierre Lacam ピエール・ラカン(1836 – 1902)が考案したお菓子の1つを再現したものだとか。
最後に小齊シェフと植崎さんにガレットを持って頂いて写真をパチリ!
(色々とお騒がせいたしました・・・)
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その後はTさまのお宅へ。
広いお庭があって、オープンガーデンをされるほどの本格派なのだそう。
ご馳走になったディナーもオリジナリティー溢れる素晴らしい料理の数々・・・
そしてデザートはガレットデロワ3台+αの食べ比べ♪
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水戸はお店もすんでいる人もなんて芸術度の高いところなのだろう…と改めて思ったのでした。


(そして お次はベニコさんのガレット、特別バージョン・・・^^)


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by Ethno-PATISSERIE | 2012-02-24 11:39 | gâteau des rois | Trackback | Comments(4)