タグ:行事菓子 ( 25 ) タグの人気記事

Maison Weniko メゾン・ベニコのガレット・デ・ロワ2012 

前回、前々回のブログでオリジナルのフェーヴを使ったガレットを紹介しましたが、
今回はガレットがオリジナルなお店を・・・。

昨年も頂いたメゾン・ベニコのガレットです。
b0189215_2362180.jpg

今年はバニラ粒入りの香り豊かなクレーム・ダマンドに、地元茨城県産の黒豆を入れたものでした。
パイはしっかり焼き込んでありサックサク♪
しっかりと層が上がっているのと、クリームと生地の間に空気層が出来ていたこともあって
かなり肉厚(?)に仕上がっています^^
b0189215_2371967.jpg

しっとりとしたクリームに黒豆の風味も効いていて、とってもボリューミーな美味しいガレットでした。
b0189215_2313166.jpg

↑ ちなみにフェーヴはメゾン・ベニコのイメージにぴったりのアルザスシリーズが付いていましたよ♪


来年のガレットも楽しみ♪


にほんブログ村 スイーツブログへ

[PR]
by Ethno-PATISSERIE | 2012-02-22 23:18 | gâteau des rois | Trackback | Comments(2)

日本で買えるオリジナルフェーヴ付きガレットデロワ2012  その2 kawaii

その1 からの続き…>


Pâtissier Shima パティシエ・シマ
言わずと知れたクラブ・ドゥ・ラ・ガレット・デ・ロワ会長、島田進シェフのお店。
b0189215_943159.jpg

いつ買っても美しくて美味しいガレット~♥
今回初めてオリジナルフェーヴ(Royal Ceram ロワイヤル・セラム製)を制作しています。
タカナシミルクのサイトから購入するとタカナシのオリジナルフェーヴも一緒に2個付いてきてお得感満点^^。
(さすがタカナシさん、太っ腹~♪)


佐藤洋菓子店
b0189215_929583.jpg

札幌にあるお菓子屋さんが1月1日から三日間、1日10台限定で販売されたガレット。
(シンプルな店名に惹かれましたが、応対も丁寧でした。いつか行ってみたいお店の1つ♪)
フェーヴは地元の小さな陶磁器工房po-to-boさんが制作したもので、
王冠は同じく地元でワイヤーアクセサリーを作っている指輪職人チュウゲンさん作で、とてもこだわりを感じます。
少し厚めのガレットですが、お味の方もgoodでした。
b0189215_930186.jpgb0189215_930347.jpg
フェーヴに描かれているのはお店のロゴマーク。
地元の作家さんが制作したフェーヴが入っているガレットというのはとても素敵ですよね。
こういうオリジナルフェーヴを使ったお店が増えると嬉しいな~♪と思います。


Ҫa Marche サマーシュ
こちらもパティシエ・シマ同様タカナシのサイトから購入。
b0189215_9504660.jpg

初めて制作されたオリジナルフェーヴはClamecy クラムシー ロワイヤル・セラム製。
包装紙と同じデザインが素敵です♪ こちらもタカナシのオリジナルフェーヴと2個入り。
パン屋さんらしくパイ生地を使ったガレットではなくてパン生地のガトー・デ・ロワ。
生地にフロマージュブランやドライフルーツが入ったお店オリジナルで、表面のマカロナードがカリカリ。
日にちが経っても美味しく食べられるのが嬉しい。(サイズが昨年より小振りになったと感じるのは私だけ?)
お店ではパイ生地のガレット・デ・ロワも販売されています。

* 追記;タカナシではロワイヤル・セラムにフェーヴの制作を発注していると思っていたので、どうしてクラムシー?
(フェーヴの裏に「CLAMECY」と印刷されている)と思ったのでこのフェーヴ制作に関わったフェーヴ友達のMikaさんに
お聞きしたところ、ロワイヤル・セラムがクラムシーの土台を購入し、印刷を施したものだそうです。
土台はクラムシーだけれどロワイヤル・セラム製ということになるのでしょうね(ちょっぴりややこしい?)。



Pierre Hermé Paris ピエール・エルメ・パリ
b0189215_102232.jpg

今年のフェーヴは3ピースから成るハート形のパズル。
2台目からはピースが選べ、ガレットを3台買うとコンプリート出来、更にもう1台買うと金色のフェーヴ
(ハート右上部分のピース)が貰えると言う、なんともコレクター心を刺激するものでした。
私は定番ガレットと今年の新作ガレット・スル・デル・ラゴを購入。
エルメのパイ生地は塩味が強めで甘さが増幅されますね。
チョコの方はベネズエラ、スル・デル・ラゴのショコラを使用したガナッシュがたっぷり挟んであります。
食べ方は「180℃に余熱したオーブンで10分温め、約30分常温に置いてから食べる」ということですが、
フランスのサイトでは「150℃に余熱したオーブンで10分温め、約10分冷ましてから食べる」と有りました。
私は後者の方法で温めてみましたが、カカオのフルーティーでさわやかな酸味のある味が際立っていて美味でした。
が、柔らかくなったガナッシュと染み出たパイ生地の油分があいまって、少しで満足しちゃいますね(←かなり濃厚…)。


A.K Labo エー・ケー・ラボ
b0189215_1013398.jpg

他のお店ではあまり並ばないフランスの地方菓子を売っている大好きなお店のガレット。
ラム酒の効いたクレームダマンドとサクサクのパイが好みにぴったり。
b0189215_1014981.jpgb0189215_10142513.jpg
フェーヴは2007年からMOEさんの作るフェーヴ(空豆)形のもの。
今年は自分や実家用に3台購入しましたが、出てきたフェーヴが皆違ったので全て私のコレクションに加わりました^^。
(1つには"Bonne annnée" の文字が!こんな遊び心のあるところがたまりません♥)


La Tour d’Argent ラ・トゥール・ダルジャン
b0189215_1145538.jpg

バニラビーンズがたっぷり入ったクレームダマンドにサクサクのパイが非常に美味でお勧めのガレット♪
日本では珍しいく王冠が王様と女王様用の2つ付いています。
b0189215_119366.jpg

嬉しいことに昨年からサイズとお値段が手頃になり、フェーヴも小さな巾着袋に入れてくれるようになりました。


La Boutique de Joël Robuchon ラ・ブティック・ドゥ・ジョエル・ロブション
b0189215_11281075.jpg


今年初めてオリジナルフェーヴを作っており、これは日本のみの取り扱い(Prime プリム製)。
「ロブションブランドのキャビア缶」を象ったもので、来年からも同様のフェーヴを作っていく予定なのだそうです。
(フェーヴ代わりのアーモンドを「ど真ん中」に入れるのだけは勘弁して~><
b0189215_1128388.jpgb0189215_11285281.jpg
パイはしっかり焼き込んであってハラハラ、サクサク、バターと粉の香ばしい香りがして、
クレームダマンドには↑のガレットに負けないくらいバニラビーンズの粒がごっちゃり入っていました。
脂っこさはなくて非常に美味しいガレットでした。(今回食べたスタンダードガレット部門では1位かも♥)


Pâtisserie naruru okinawa パティスリー・ナルル・オキナワ
b0189215_11441145.jpg

色々あって最後に届いたナルルさんのガレット。包装も素敵でフェーヴもオリジナルです。
味もスタンダードなものではなくて年替わりのヴァリエーションガレットになっているので、楽しみなガレットの1つ♪
昨年までは地元のオリジナル陶磁器製造ユニットdecco製でしたが、今年はなんと自作されたものに!
フェーヴを自作していたフラウラの桜井シェフのガレットが買えない今、非常に貴重なフェーヴと言えますね。
素敵なピンクな箱をあけるとフェーヴは中に入っているのではなく、デコレーションのように立ててありました。
(サロンデュショコラのセミナースタッフ皆で頂きましたが、来日ショコラティエさん達もガレットを見つけて喜んでた~♪)




にほんブログ村 スイーツブログへ

[PR]
by Ethno-PATISSERIE | 2012-02-21 11:46 | fève | Trackback | Comments(4)

日本で買えるオリジナルフェーヴ付きガレットデロワ2012  その1

ガレットの季節はとっくに終わってしまい、今更ながらのガレット・デ・ロワ。
(とは言え、今でも朝食はガレット食べてます^^)

昨年は忙しくて結局up出来ませんでしたが最終的に35個購入。
フランス大使館でのガレット献上式で食べたものを合わせると実際に食べた種類はそれ以上
という新記録を達成してしまいましたが、今年はそれに比べるといたって少ない(?)24種類。
シーズンに少し早い11月にワンダフルハウスさんが特注されたMaison Wenikoのガレット3種類を加えると
27種類食べたことに…^^。

facebookにも少しupしましたが、こちらでも記録としてオリジナルフェーヴ付きを中心に
実際に食べたガレットをまとめておこうと思います♪

Sadaharu AOKI paris サダハル・アオキ パリ
b0189215_17395520.jpg

買ったのは<mâcha azuki マッチャ・アズキ
フェーヴはご存じショコロン形。私のところへ来たのはチョコレート色でした。
今回からスタンダードなクレームダマンドのガレットはお取り寄せできるようになって嬉し~い。


Frédéric Cassel フレデリック・カッセル
b0189215_17402240.jpg

昨年はフェーヴの到着と試作が間に合わず販売されなかったガレット。
今年は満を持しての販売となりました♪
しっとりしたクレーム・ダマンドにはバニラビーンズの粒が散らばっていて、香ばしく焼けたパイ生地も美味しい。
将来的にはフォンテーヌブロウにあるお店のように種類が増えて、更には配送もして頂けると嬉しいなぁ~と
担当の方にお願いしちゃいました^^。
フェーヴは本店と同じ「Chasse ;狩」シリーズで、私は「trompe de chasse ;狩猟ラッパ」をセレクト。
(狩猟ラッパの音は教会の鐘の音と同じくらい好き♥)

・興味がおありでしたらこちら↓をご参考ください(音が大きいので注意!)


Jean-Paul Hévin ジャン・ポール・エヴァン
b0189215_17433232.jpg

定番のガレット・ショコラも好きですが、毎年変わる新作ガレットの<ガレット・ピスターシュ>を購入。
大阪のお店で購入したこのガレットは広島から届いたものだそうで、せっかくの模様がちょっぴりぼやけている(涙)。
そしてフェーヴも完璧なオリジナルではなく、ロゴのみを印刷したもの。
b0189215_1755987.jpgb0189215_17552465.jpg
↑ 左からHévin,Bouillet(Lyon),Fidèle Berger(Chambéry)

b0189215_2305464.jpg

パリのお店ではPrunierとコラボしたフェーヴ(Jars社製)がガレット20個の中に隠されていて、
当たった人にはキャヴィア50gプレゼントというスペシャルな企画が行われていたそうな~♪


Johan ジョアン
b0189215_19111755.jpg

大阪にもお店が出来たので、神戸在住の私にも買いすくなりました。
いつもの定番ガレットですが値段も手頃で、味もあっさりしていて美味しい。
しかもフェーヴはオリジナル♪


Rihga Royal Hotel リーガロイヤルホテル
b0189215_19174078.jpg


クラブ・ドゥ・ラ・ガレット・デ・ロワ主催の2010年第8回コンテストで入賞した横山さんのガレット。
今年は初めて作ったというホテルのシャトルバス形のオリジナルフェーヴ付きで販売されました。。
表面のレイヤーとパイのホロホロ、サクサク感がすごい!
クリームにはバニラとビターアーモンドの香料が入っているような…。
(全体的にちょっと油っぽいかな?)


Dalloyau ダロワイヨ
b0189215_20483211.jpg

ダロワイヨのガレットは近頃非常に美味しくなっているし、年替わりのガレットもパリと同じものが作られ、
味も美味しいので毎年楽しみにしています。今年は<ガレット・オレンジ>を購入。
フェーヴはメタル製が多いのですが、今年は珍しく磁器製でしたね。


Ladurée ラデュレ
こちらも大阪にお店が出来たので自分で買いに行けるようになりました。
b0189215_205244100.jpg

年替わりのガレット<ガレット・ポワール>を購入。
ポワレした洋ナシとスパイスの効いたクレーム・ダマンドの風味がよく、
パイもサクサクで美味♪ルリジューズ形のフェーヴもカワイイー。


Fauchon フォション
b0189215_2144928.jpg

毎年大阪で購入していますが、いつも生地がしっかりと焼けていません。
今年はいい焼き色~♪と思ったのですが、切ってみるとやっぱり中の方が焼けていない…(残念)。
(次回は良く焼いて欲しいとお願いしてみようか…)
クリームは美味しいのになぁ~。


Henri Charpentier アンリ・シャルパンティエ
b0189215_22171896.jpg

昨年からオリジナルフェーヴを作り始めたアンリ。昨年もあったフィナンシェとクレープシュゼットに
今年は「ショートケーキ」と「テニシア」が加った4種類。
パイは少し脂っこく感じますが、クリームにはバニラ粒も多めに入っていて、
質も高い割に値段も手頃、美味しいガレットに仕上がっています。
(ビターアーモンドの香りが少し強めかなぁ)


CLUB HARIE クラブ・ハリエ
b0189215_22343087.jpg

滋賀県内の店舗のみで販売(配送は無し)されたガレット・デ・ロワ。
今年は初めてバウム・クーヘン形のオリジナルフェーヴが作られました。
バウム好きなので、たまらず草津まで電車でgo!
b0189215_22382713.jpgb0189215_2235721.jpg
フェーヴが中に焼き込んであって14号の小さいサイズもあるところがとても嬉しいのですが、
悲しいことにパイ生地がしっかり焼けていませんでした。
(他店舗で買った友人は美味しかったとのこと。運が悪かったみたい…涙)


                                                            <続く>


にほんブログ村 スイーツブログへ

[PR]
by Ethno-PATISSERIE | 2012-02-16 23:04 | fève | Trackback | Comments(2)

Berawecka ; ベラヴェカ

日本でも見られるようになった「Berawecka ; ベラヴェカ」。
*日本では「ベラベッカ」と書かれることが多いようですが、「ベラヴェカ」の方がより発音に近いです。
b0189215_21534663.jpg
↑ こちらはMaison Ferberのベラヴェカ

洋ナシやプルーン、イチジク、レーズン等のドライフルーツとナッツ類、
そしてシナモンやナツメグ等のスパイスにパン生地を加えて作るこの菓子は
クリスマスシーズンに作られ、パン・デピスやヴァン・ショーと共に
クリスマス市に欠かせないものです。
b0189215_2210791.jpg
↑ 乾燥させた洋ナシ

クリスマスの真夜中のミサへ行く前に食べる習慣もあり、
かつては「新年のパン」「年賀のパン」として新年の挨拶に訪れる家族や友人たちに出される習慣もありました。

フルーツの保存法として最も古いものは、乾燥することだったことは想像に難くありません。
このドライフルーツにスパイスを加えて作られるこの菓子がアルザスに見られるようになったのは
中世のことだと考えられています。
(BieraweggaとHutwelbrotと言う名前が1557年のある文書に記載されているとか)

フランス語らしからぬこの「Berawecka ; ベラヴェカ」と言う名前は
フランスの方言の1つであるアルザス語。
フランス語に訳すとPain aux poiresですがPain aux fruitsとも書かれます。
因みに現在のアルザス語では
洋ナシ=フランス語Poire=アルザス語Beera
小さなパン=フランス語Petit Pain=アルザス語Wäckla
ベラヴェカ=フランス語Pain aux fruits=アルザス語Beerawäcka
となっています。


b0189215_22491763.jpgb0189215_22493694.jpg
↑ Maison Feberのベラヴェカ。色々なドライフルーツが入っていてそれぞれが瑞々しい。

アルザス語の発音は地域(村や町等)によって音韻が異なり、
特に南部と北部での差は大きくなります。
地域のより発音に近いつづり字が使われた為、この菓子の名前も様々な表記が見られます。
例えば名詞の語尾は、南部では「-e」ですが、北部では「-a」になります。
その為ベラヴェカも南部は「Berawecka 」、北部は「Berawecke」に。


b0189215_2313952.jpgb0189215_2315628.jpg
↑ コルマールのHelmstetterでクルミなしと聞いて購入。フルーツの形はあまり分からずコンパクトな印象。

ただし、これ以外にも名前はBierawecka,Bireweck,Hogui,Hoguey,Ogey等々沢山あり、
出来あがりのお菓子も日本で多く見られるようなドライフルーツの塊のようなパン生地の少ないもの、
パン生地が多めに入っているもの、ドライフルーツをパン生地で巻きこんだもの等、
地域や作る家庭によって様々です。

アルザス北部Bas-Rhin県で作られる伝統的なberaweckeは
パン生地(ブリオッシュ生地)でドライフルーツを巻いたタイプで、
南部Haut-Rhin県のBerawecka はドライフルーツに少ないパン生地を混ぜたもので作られる
日持ちのするタイプと大きく分けられるようですが、
今日お店で見られるのは後者のタイプばかりで、前者タイプは家庭で作られることが多いようです。

こちらの映像では最初に前者タイプのベラヴェカを作っているところが見られます。

前者のタイプはかつて、12月24日の午後に各家庭で焼くばかりの状態まで仕込んだものをパン屋へ持っていき、
焼いてもらうということも行われていました。

オー・ラン県西部リボーヴィレ郡で話されているロマンス語方言welcheウェルシュを話す地方ではhoggeï(Hogey, hoggeï,Ogey...)と言う名前で呼ばれ、これもパン生地で巻いたタイプです。


アルザス地方以外にも同様のお菓子は南ドイツ、オーストリアのチロル地方でも見られます。
・「Hutzelbrot ;フッツェルブロート」この名前はアルザスでも見られます。Hutzelは林檎や洋ナシを干したもの(恐らく同様の意味を持つアレマン語のHutzeに由来すると思われます)。
・「Kletzenbrot ;クレッツェンブロート」Kletzenはバイエルン・オーストリア語で乾燥させた洋ナシのこと(Kletzenは複数形、単数形はKletze)。これはまた「Früchtebrot ; フリュヒテブロート(=フルーツパン)」とも呼ばれます。


↑ Hutzelbrotを作っているところが見られます。

また、オー・ラン県に隣接するロレーヌ地方、ヴォージュ県Saint-Dié-des-Vosgesの地域にも
同様にクリスマス時期に食べられるお菓子「Pain Gallu ;パン・ガリュ」があります。
別名Rama, Raimâtと言い、これは「ライ麦パンの生地に乾燥させた洋ナシを混ぜたもの」を
意味する名前に由来するとされていますが、現在ではドライフルーツやナッツに
生の洋ナシやリンゴを加えて作られている点が、上記のものとはちょっと違います。
(ベラヴェカよりもパン生地が多め)

b0189215_23402234.jpgb0189215_23404032.jpg
↑ こちらは姫路のステラベーカリーさんがわざわざクルミ無しで作ってくださったベラヴェカ♥

他のドライフルーツ入りパンとの違いは、名前の由来にもなっている通り
ドライの洋ナシを使っているか否かという点ですね。


アルザスだけでも色々な名前・種類のあるベラヴェカ。

初めて食べたのは2004年、フェルベールさんの取材に行った時でした。
クルミアレルギーなので、それまで食べてみようと思ったことはありませんでしたが
せっかく頂いたものだし、ここのなら絶対に美味しいはずだからと、クルミに注意しながら
薬を片手に食べたのでした^^


これだけ種類のあるのが分かると、食べ歩きをして
どこでどんな名前・タイプが作られているのか検証してみたくてたまらなくなってきます。
(クルミアレルギーじゃなければ、きっと実行していたはず…)



にほんブログ村 スイーツブログへ
にほんブログ村 旅行ブログ フランス旅行へ

[PR]
by Ethno-PATISSERIE | 2011-12-28 01:23 | ①Alsace | Trackback | Comments(2)

Agneau pascal ;アニョー・パスカル(復活祭の仔羊)

Agneau pascal ;アニョー・パスカルはアルザス地方で復活祭の時に食べられるお菓子。
地元Soufflenheim ;スフレンナイムで作られる陶器型を使って焼かれます。
復活祭は移動祝祭日で、今年(2011年)は4月24日がその日。
b0189215_21131491.jpg

フランス語でAgneau pascal 或いはAgneau de Paquesと書かれるこの菓子は、
アルザス語ではOschterlammele,Lammala, lämele , Haemele, hamele等々、地域によって微妙に違います。

*Soufflenheimカタカナではスフレンハイム、スフレンアイムと書かれていることが多いようですが、
スフレンナイム(より正確にはスフロンナイム)の方が実際の発音に近いように思います。


季節になるとパン屋さんやお菓子屋さんのショーウインドーに沢山並びます。
伝統的なアニョー・パスカルには粉砂糖を振った後、赤いリボンを首に結び、背中には赤と白(アルザスの旗の色)か
黄と白(バチカン国旗の色)の旗がたてられるそうですが、実際には様々な色のリボンや旗が使われています。

<参考>
* バチカンの国旗はこちら
* アルザス地方の旗はこちら


多くの場合ビスキュイ生地で作られていますが、
アルザスに住むフェーヴコレクター友達はクグロフ生地(発酵生地)で作っていたそうです。
復活祭の日の朝食やおやつの時間にコーヒーや紅茶に浸して、或いはアルザスの白ワイン(Gewurztraminer vendanges tardives等々)と一緒に供されます。
b0189215_22303463.jpg

かつては復活祭のミサの後、名付け親から名付け子へこの菓子を贈る習慣がありました。

この習慣は16世紀に遡ると言われています。
1519年、アルザスのキリスト教神学者Thomas Murner(1475年―1537年)が書簡の中で
「男性がフィアンセの女性にアニョー・パスカルを贈っていた」ことや、「復活祭のミサの帰り、子供たちに贈られていた」ことに言及しているのだそうです。

一方「Les Moules à gâteaux/Bernard Demay著」によれば
陶器のクグロフ型は17世紀から、仔羊や魚形等の型は18世紀から広く作られるようになったとあります。

祝い菓子は元々普段作られるパン生地に卵や砂糖、牛乳などを加えて作られたものでした。
同じ陶器型で焼かれるクグロフが現在でも発酵生地で作られていることや、
上記のように現在でも発酵生地で作る人もいることから、
アニョー・パスカルもかつては発酵生地で作られていたことは想像に難くありません。

発酵生地であれば家庭でも材料が揃いやすく、
オーブンが無くてもパン屋さんに持っていって焼いてもらうことが可能でした。

ビスキュイ生地の材料は小麦粉、卵、砂糖だけでバターも使わない為、比較的誰にでも作りやすいものです。
とは言え、かつて高価であった砂糖が多く使われ、泡立てる道具や技術も必要であり
生地が出来たらすぐオーブンで焼く必要もあることから、
一般的な家庭でも広く作られるようになるにはそれらの条件が整っていなければなりません。
18世紀末になって、それまでの暖炉での直火調理から竈へと変化していったことにより
家庭でもビスキュイ生地のアニョー・パスカルが作られるようになったのではないかと思われます。


現在これらの型はストラスブールの北40km程の所にあるSoufflenheim ;スフレンナイムで作られています。
すぐ近くにあるHaguenau ;アグノーの森からは陶土が採れ、窯に使われる薪も調達できることから
古代から陶器製造で有名な所でした。
19世紀まではアルザス地方の各町や村には、それぞれ陶器製の生活用品を作る為に陶器職人が居ました。
作り手の職人によって独自のスタイル、釉薬の色のものが作られた為、古い陶器型には様々なものが存在しています。
かつて子供に贈る習慣があったことから複数の型を所有していた家庭も多かったためか
蚤の市等でもこの型を目にすることができます。

b0189215_2125660.jpg私が持っているアニョーの型は大小4個。
一番小さなものはニーデルモルシュヴィルにある
メゾン・フェルベールで買ったもの。
この店で販売されている陶器の型はスフレンナイムで最も古い1802年創業の工房「Poterie Friedmann」製で、
特にクグロフ型はクリスチーヌさんが気にいった形に作って貰ったという特注品です。
(煙突部分が細くデザインされていて、ふっくら美しいクグロフに仕上がります^^)
1888年創業の「Poterie Philippe Lehmann」製の型も
なかなかハンサムに焼き上がります。

この子羊型の他にも魚、ユリの花、星、ザリガニ等々、色々な形の陶器型があり、それぞれに作られる時期やこめられる願いがあり、アルザス地方菓子の特徴的なものと言えます。
(これらの型は現在でもPoterie Friedmannで製造されています)


← 下の小さいのがフェルベールさんのお店で買った子羊型

<参考>
*こちらはスフレンナイムの工房でアニョー・パスカル型を製造している映像です。興味のある方は是非ご覧ください。


そしてこちらは福岡にあるオーストリア菓子サイラーで買った「Osterlamm;オースタラム」。
b0189215_21214674.jpg

小旗も付いた本格的なもので、ローマジパンを使った生地で出来ています。
まわりの白いのは粉砂糖ではなくてココナッツ。
アプリコットジャムを塗った後にココナッツをまぶしてあるので、適度に酸味もあって美味しい~♪

2000年4月にはじめてお店を訪れた時購入した「オースタラム」はクルミ入りでした。
知らずに買ってしまったのですが、クルミアレルギーの私は結局食べられず…(涙)。
(今年のはクルミを使っていないということでリベンジです^^)


こちらはHarukoさんとのコラボレッスン「coeur à cour」で作ったアニョー・パスカル。
b0189215_21524712.jpg

シンプルなビスキュイ生地のアニョーに
フルーツサラダとフランボワーズソース、そしてクレーム・シャンティを添えました。
レモンのジュレとコンフィチュールを添えても。
生地にナッツを加えたヴァージョンにはプラリネ入りのクリームを…。
Harukoさんの素敵なコーディネイトのお陰で美味しさ激増~♥

*コラボレッスン「coeur à cour」は現在行っておりません。


復活祭、詳細についてはまた次回に。

[PR]
by Ethno-PATISSERIE | 2011-04-20 22:36 | ①Alsace | Trackback | Comments(4)