<< le temps des ce... Les Madeleines ... >>

Les Madeleines de Commercy その2

実際にコメルシーでマドレーヌが販売されるようになったのはいつ頃でしょうか?

最も古いmadeleinier(マドレーヌ製造者)はMaison Colombé。
150年続くブーランジェ・パティシエの家系で、cardinal de Retzに仕えていた者もいました。
またスタニスラスの厨房で働いていたClaude Colombéは1780年自身の店で Madeleine Paulmierのルセットで製造していたと言います。
Colombé家は「la Cloche d'Argent」と「la Cloche Lorraine」(↓で出てくるGROJEANの流れ)の2つの店を所有していましたが、後にこの商売をやめることになりhôtel de la Cloche d’Orを、型や窯ごとフランス西部出身の
パティシエJean Brayに売却しています。

b0189215_23575614.jpgb0189215_012357.jpg
madeleiniersにはCloche d'Or, Cloche d'Argent, Cloche Lorraineといったcloche;鐘の文字が入った名前のところが多い。
これは大きな鐘をEglise Saint Pantéonに贈ったスタニスラス公に敬意を表しているため。






←教会とその内部

ロレーヌの一地方都市であるコメルシーでは当初マドレーヌの需要もそれ程ありませんでした。
それが徐々に人口が増え始め、1851年にパリ-ストラスブール間の鉄道の開通し(完成は52年)、コメルシーにも駅が出来て交通の便が良くなると格段に需要が増えました。
(ヴォージュ産もみの木(後にブナの木)で作られた箱入りマドレーヌは輸送にも最適)
1874年10月13日には県令により駅ホームでのマドレーヌ販売が許可され、電車の停車中にマドレーヌを買うことが
出来るようになりました。

b0189215_091385.jpg20世紀初頭のポストカードにはマドレーヌ売りの娘たちをモチーフにしたものが見られます。第二次世界大戦前までその売り子たちの姿が見られたとか。





→ 当時のポストカード(複製品)


Maison Colombéの後、様々なmadeleinierが出現しますが20世紀初頭には10数件、1939年の段階では6件、
いずれも手工業的なものでした。

madeleines de la Cloche d’orの所有者となったMarcel Ullrichは、それまで1つ1つバラバラだった型を
現在のようなつながったものに改良。更にトンネル式のガスオーブンを導入し効率よく生産できるようにしました。
また薬剤師の助手をしていた父親はベーキングパウダー使用がビスキュイ製造に効果があることを発見した人で
あったこともあり、Ullrichは味・生産面での発展に貢献したと言えるでしょう。
1982年には、1時間200kg、1週間15トンのマドレーヌを製造したといいますが、残念ながら火事等の度重なる
不運の為、今はもうありません。

b0189215_20442183.jpg現在マドレーヌを製造販売しているのは2ヶ所のみ。1つは街中にあります。
Madeleine de Commercy GROJEAN/A la Cloche Lorrain /St Michel SAS
こちらは大企業の傘下にある企業。
お店には2007年Espace Madeleineが併設され、ビデオでマドレーヌの歴史を辿ったり、製造を見学できるようになりました。
(1986年biscuiterie St Michelに買収され、更にドイツBahlsenの傘下となるが2006年フランスのMorina Baieグループに買収されている)  




→Grosjeanの外観



b0189215_2052333.jpg

←92年訪問時の店内
     ↓08年訪問時の店内






b0189215_20594130.jpg















b0189215_2125338.jpg
もう1つは町外れにあり、小規模に製造直売しています。
ガラス張りになっているので実際に作っているところが見られます。
駐車場も広く、喫茶コーナーもあるので車での旅行者に最適。




では、かつて町に沢山あったMadeleiniersの建物は今どうなっているでしょう?
Confrérieの会長Robert Stemmelin氏にお聞きすると、多くの建物が改築されたり壊されたとのこと。
住所を頼りに訪ねてみましたが、やはり面影の残る建物は1件だけしか見つけることが出来ませんでした。

b0189215_21175391.jpg










それぞれの店ではマドレーヌや地元特産品の他、マドレーヌグッズ等が色々あって行く度に違うものが発見でき、
何度訪れても飽きません。
マドレーヌ以外にこれと言ったもののないこの町へわざわざ立ち寄ってもらえるよう工夫しているのでしょう。
いつかまた行きたい町です。



※※※


にほんブログ村 スイーツブログへ
にほんブログ村 旅行ブログ フランス旅行へ




Bibliographie;
「Il était une fois ....La madeleine」Michel Caffier ;La Nuée Bleue ;2006

[PR]
by Ethno-PATISSERIE | 2009-06-13 22:29 | ⑮Lorraine | Trackback | Comments(6)
トラックバックURL : https://leroiboit.exblog.jp/tb/11252991
トラックバックする(会員専用) [ヘルプ]
※このブログはトラックバック承認制を適用しています。 ブログの持ち主が承認するまでトラックバックは表示されません。
Commented by paris-antique at 2009-06-23 16:20
はじめまして ^^
マドレーヌの事、コメルシーの街の事、歴史の事、、、
興味深く拝見させて頂きました!
フランスの地方菓子は,あまり日本では知られていない事が多く,
それ故に現地に行って紐解かれた時は本当に嬉しいですよね!

私も,パリの製菓学校に通っていた時に,
「フランス地方菓子」を習う1週間が有り,それですっかり
やられちゃいました(笑)

また色々おしえて下さいねー♪
楽しみにしています!

Commented by Ethno-PATISSERIE at 2009-06-24 21:58
◎paris-antiqueさん
こちらこそ、はじめまして。
見に来てくださったんですね~。コメント頂き、とっても嬉しいです。
パリの製菓学校に通っていらしたんですね(素敵~♪)
最先端のお菓子もいいですが、地方のお菓子って素朴なのに洗練されたものもあってドキッとさせられます。

まだまだexblog初心者ですので、こちらこそどうぞ宜しくお願いします。
素敵な日記、また訪問させていただきま~す!
Commented by M at 2013-06-06 10:55 x
ここは、見逃してました!
昔は駅ホームでのマドレーヌ販売してたんですね。
今でもあったらいいのになぁ〜。マドレーヌ売り。
箱入りマドレーヌを買いたいです。
マドレーヌ・コメルシー食べたいです!
ここのお店GROJEANに2回訪れたんですね。
Commented by Ethno-PATISSERIE at 2013-06-06 13:54
Mさん ホームでのマドレーヌ売り、実際にみることが出来たら楽しいですよね。この町は大好きでもう何度も寄っているのですが、それでもなぜかまた行きたくなってしまいます^^
Commented at 2013-10-13 12:06 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by Ethno-PATISSERIE at 2013-10-13 15:53
鍵コメさま コメントありがとうございます。実際に行って新しい情報がありましたら、ぜひご紹介くださいね!
<< le temps des ce... Les Madeleines ... >>