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châtaignes blanchies ;シャテーニュ・ブランシ

Limousin ;リムーザン地方で、栗は生産量も多く非常に重要な存在です。
かつては冬の間毎日食べる、主食のような存在だったと言います。

春にSt Yrieix La Perche ;サン・ティリエ・ラ・ペルシュにあるPonthier ;ポンティエさんのパティスリーを訪れた際、châtaignes blanchies ;シャテーニュ・ブランシのアルバム見せてもらい、どうしてもこれが食べたくなって同年秋に再訪したのでした。

b0189215_1437582.jpg栗の季節が始まるのは10月中旬以降、訪れたのは11月初め('06)のこと。
栗はPonthier夫妻が自ら拾ってきて下さったものですが、あいにくの外れ年で栗が少ない上、腐っていたり虫食いのものが多く、これに適した品種(小さくて味の濃い la bourrue等)だけでは足りなかった為、大きくて味の薄い栗も混ざっていました。


作り方;
①作る前夜、暖炉の前で鬼皮を剥く。
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↑ 左;ひたすら鬼皮をむきます。中;殻はタイル敷きの床にそのまま落とし、後で掃いて薪置き場に入れられる仕組み(便利!)。右;沢山剥いたのに虫食いが多かった~(涙)。 

②当日リムーザン地方の俚言で「toupi* ;トゥーピ」と呼ばれる、首の部分が狭くなった鍋に入れる。
③水を入れて火にかけ、沸騰させる。
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④沸騰したら1個取り出し、薄皮が奇麗にむけるようになっていれば火から下ろす。
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⑤2本の棒をつないだ「Bouéradou* ;ブエラドゥー」と呼ばれる道具を鍋の中に差込み、両手で棒をもって大きく回転させるように動かす。これによって栗同士がこすれ合って薄皮がむける。
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⑥大方剥ければ鍋の中身を目の粗いふるいにあける。
⑦薄皮のむけた栗を水の入った入れ物に入れる。
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⑧toupi の底に皮付きのジャガイモを敷き詰め、その上に栗を入れる。
⑨蓋をして火(弱めの火)にかけ1時間程蒸し焼きにする。
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食べ方はテーブルに白いシーツを敷いて鍋の中身をあけ、お皿は使わず、栗をそのまま(味付けしない)食べます。
栗そのままの味がこんなに美味しいとは思っても見ませんでした(大きい栗は味が薄く、品種選びの重要性を実感)
底に入れたジャガイモも美味しい!
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これにあわせる飲み物はシードル。この時はアルコールを飲まない人が多かったのでリンゴジュースでした。
この後食べるのは野菜(だけ)のスープ。ミキサーにかけてありますが、ドロッとした濃度の濃いものではなく、さらっと
したもの。
これに細かくなった栗を入れて食べると、スープが更に美味しくなってビックリ!
デザートには地元で採れるリンゴを使ったPommes au four ;ポンム・オ・フール(リンゴのオーブン焼き)と全て
地元ならではのものを用意してくださいました。
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このように昔ながらの方法で作るchâtaignes blanchies、今では非常に珍しいもので地元の人でも実際に見たことのない人が多いそうです。
その為、地元紙の記者がレポートに訪れていました。

b0189215_15525537.jpg今回、実際に栗を蒸し焼きにする工程はPonthierさんの奥さまRachelさんの実家で・・・。
彼女の実家かつては豚等も育てていたはこの辺りの典型的な農家だったそうで、家も納屋も当時のまま残されていてとても興味深く、そのまま博物館が出来そうな感じ。
このように貴重な体験をさせてくださった皆様に感謝!


◎châtaignes blanchies ;シャテーニュ・ブランシというのは基本的に、栗の鬼皮と薄皮を取る方法(火は通っていない)のこと。
栗の加工法や保存法は産地によって異なりますが、今回のような方法はLimousin地方で主に行われていました。
主食として毎日大量に食べる為、出来るだけ手間のかからない方法として考えられたものなのでしょう。

(*) これらの名前は場所によって変ります。
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by Ethno-PATISSERIE | 2009-09-24 16:12 | ⑭Limousin | Trackback | Comments(6)
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Commented by chihiring at 2009-10-11 08:58 x
すごい貴重な体験!roiboitさんだから温かく迎えられたのでしょうね~それにしても、ほっくり蒸しあげられた栗!栗好きにはたまらないわ。
屋台の焼き栗も大好きです、食べ過ぎていけません(笑)この作り方だともっとお味が凝縮しそうですね?
Commented by Ethno-PATISSERIE at 2009-10-11 11:29
◎chihiringさん
このご夫妻は地元の食べ物を愛し、熟知している方で、
他にも色々なところを見学させて頂きました。
とっても広く、色々と考えられたお宅に泊めていただいたのですが
眺めもよくて本当に素敵なところでした。
私も焼き栗が大好きで、いろいろな国で屋台を見つけるたびに
トライしていますが、この「châtaignes blanchies 」にまさる
美味しさの栗には未だ出会ったことがありません!!!
自然な栗の甘さと凝縮した栗の味。
栗も種類(+産地)によって味や食感がぜんぜん違って奥が深いなーと思います。
Commented by chihiring at 2009-10-18 22:45 x
わわ、そんな美味しさの焼き栗なんですね!!うーん、ぜひ食べてみたい。手間ひまかけたご夫妻の栗、ほんとに優しさもプラスされた栗の甘さですね!
Commented by Ethno-PATISSERIE at 2009-10-20 10:11
◎chihiringさん
地元の食材&料理に対する知識と美味しいものを食べさせいという心が
一緒になってはじめて出会える美味しさですよね。
美食の国フランスでも本当に地元食について詳しい人はあまり居ないのが現状。
このような出会いは奇跡的なものかもしれません。
Commented by M at 2013-04-08 09:34 x
リムーザンは栗の産地なんですね。
パリで秋頃になると公園の出入り口でマロン・ショーのドラム缶スタンドが出ますが、焼き栗好きでよく買って食べてました。
昔ながらの手作業と薪をくべて、棒を使ったりと皮を剥くのが見られるとはいい体験ですね。羨ましい。
栗にシードルを合わせるんですね。栗は甘いんでしょうね。
リンゴのオーブン焼きもいいなぁ〜。食べたいなぁ〜。
Commented by Ethno-PATISSERIE at 2013-04-09 09:22
Mさん マロン・ショーよりもあっさりとしたあまさなので、沢山食べられます(おやつではなくて主食)。ホクホクしているので飲み物無しでは食べにくいので、アルコール分も低く、ワインより身近なシードル(甘くないもの)と一緒に・・・^^
リンゴは芯を抜いたところにグロゼイユのジュレを詰めて焼くのがポイント。とっても美味しいですよ♪
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