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「Le dimanche des Rameaux ;ディマンシュ・デ・ラモー」と「Rameaux garnis ;ラモー・ガルニ」

エイプリルフールの4月1日、
今年(2012年)はLe dimanche des Rameaux ;ディマンシュ・デ・ラモー(枝の主日)でもありました。
*正式にはdimanche des Rameaux et de la Passion(枝と受難の主日)。
1965年第二バチカン公会議の改革により、復活祭の2週間前の日曜日に祝われていた「受難の主日」が、復活祭一週間前の「枝の主日」と同じ日に祝われるようになった。


「枝の主日」はキリスト教の移動祝祭日で、「Carême ;カレーム(四旬節)」最後の日曜日(つまり復活祭の1週間前)、キリストのエルサレム入城を記念する日です。

旧約聖書の「ゼカリア書」に予言された救い主の姿そのままに、ロバに乗ったキリストがエルサレムに入ると、人々は「キリストが、国を復興させる王としてエルサレムへ来られた」と思い、着ていたマントを道に敷いて棕櫚の枝を手に持ち「ダビデの子にホザンナ」と叫んで迎えました。
* 当時、枝は凱旋者を迎える印だった。
* Hosanna ;ホザンナとはヘブライ語の喜びと勝利の叫び声。
(ヘブライ語の ho si a naは「どうぞ救ってください」の意味がある)


この日、祝福された枝(フランスでは主にツゲの枝、地方によってはオリーブ、ローリエ、棕櫚等も使用される)をミサから持ち帰り、災いを防ぐために家のあちこち、納屋や家畜小屋の入口、両親の写真立て、寝室にある十字架等に飾ります。
*翌年の灰の水曜日前に教会へ持ち寄って灰にし、灰の儀式(司祭が信者の額に灰で十字の印をつける)に使用される。


リムーザン地方ではこの日、歩き始めたばかりの小さな子供にRameaux garnis ;ラモー・ガルニと呼ばれるピンクや白のメレンゲやお菓子を飾ったツゲの枝を持たせてミサへ行く習慣があります。
こちら↓の2つのニュースで取り上げられています。
ラモー・ガルニがどんなものか興味のある方はご覧ください。

*La traditionnelle meringue du dimanche des rameaux
*La gourmande tradition des Rameaux à Limoges


2006年5月にMassepains ;マスパンというお菓子の取材で、Saint-Léonard de Noblat ;サン・レオナール・ドゥ・ノブラにあるPâtisserie Caronを訪ねた際、この「meringue du dimanche des rameaux ; ムラング・デュ・ディマンシュ・デ・ラモー」の売れ残りを発見!
十字架やハート形、リング形等に絞り出した淡色のメレンゲに、枝へ取り付けるための針金が付いています。
「Le dimanche des Rameaux ;ディマンシュ・デ・ラモー」と「Rameaux garnis ;ラモー・ガルニ」_b0189215_13534279.jpg



詳しい起源や意味は分かりませんでしたが
「子供たちはミサの間おとなしくしていたご褒美にこれを食べられる」のだと教えて貰いました。
* ツゲに飾られたお菓子はCarême;カレーム(四旬節)、節制や節約の終わりを知らせるものだった。

いつか実物のRameaux garnis ;ラモー・ガルニも見に行きたい♪



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Commented by M at 2013-04-21 09:31 x
ラモー・ガルニ、子供にピンクや白のメレンゲやお菓子を飾ったツゲの枝を持たせてミサへ行くなんて楽しそうで美味しそうですね。
私も観に行きたいですね。
こう言う行事は日をねらって行かなければならないので、なかなか大変な事ですよね。しかも地方だと。
Commented by Ethno-PATISSERIE at 2013-04-22 10:40
Mさん しかも同じ日にあちこちで行われていたりするので、1回行っただけではまわりきれません><
by Ethno-PATISSERIE | 2012-04-04 15:10 | キリスト教 行事 | Trackback | Comments(2)

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