Fontainebleau;フォンテーヌブローと言う名のチーズ
2018年 07月 24日
「Fonatinebleau;フォンテーヌブロー」はIlede France地域圏Seine et Marne県の町、フォンテーヌブローのスペシャリテ。
以前書いた「Crémet d’Anjou;クレメ・ダンジュー」同様フロマージュの1種で、主にFromagerie;フロマジュリー(チーズ屋)やCrémerie ;クレムリー(乳製品を扱う店)等で扱われます。
・「Crêmet d’Anjou ;クレメ・ダンジュー」は生クリームに泡立てた卵白を混ぜ、水切りしたもの。詳細はこちら★①と☆②でどうぞ。
料理事典のLarousse Gastronomiqueやチーズ専門店Maison Androuetなど、一般的にはフロマージュ・ブランに泡立てた生クリームを加えたタイプが作られていますが、
フォンテーヌブローにあるFromagerie Barthélémy-GoursatとパリのFromagerie Barthélémyでは、生クリームにクレーム・エペッスをブレンドしたものを原料として、チーズは使用しないタイプが作られており、作り方の詳細は秘密とされています。
フランス各地の食に関するスペシャリテを網羅する「L’inventaire du patrimine culinare de la France 」のIl de France版では、その歴史は「Barthélémy氏によると」という注釈付きで、「18世紀末にさかのぼり、Rue Grandeにあった乳製品販売所で誕生したとされる。」と書かれています。さらに詳しくは「近隣の農家から、二輪荷馬車に積んで石畳の上を運ばれた牛乳缶の上部にクリーム分が泡立って出来た層が出来ているのに気づいたことから誕生した」というお話。
残念ながらそれを裏付けるような事実は明らかにされていません。
しかし、Crêmet;クレメの所でも書きましたが、チーズは使わずに、牛乳や生クリーム+αで作られた「Fromage」と分類されるものは古くから存在しており、広く作られていました。
古書を調べるのはいささか大変でしたが、見つけられた本で一番古いのは「Dictionnaire de chimie industrielle(1862)」 Charles Louis Barreswil著でした。
フロマージュ・フレ(フレッシュ・チーズ)を引用する中で、「crème de Blois ;クレーム・ドゥ・ブロワとCrème de Fontainebleau;クレーム・ドゥ・フォンテーヌブローは非常に有名である」と書かれていました。ブロワにも同じようなものが存在していて、同じように有名だったことが分かります。
これ以降の本でもフォンテーヌブローは、「fromage à la crème spéciale(特別なクリームのチーズ)」「fromage à la crème aérée(空気を含んだ軽いクリームのチーズ)」等と書かれ、1933年に出版されたキュルノンスキーとクローズ共著の「Le Trésor gastronomique de France」でもイル・ド・フランスのチーズのスペシャリテの1つとして「Fromage de Fontainebleau」が掲載されており、長い間変わらず人気があり、作り続けられてきたことが分かります。
本場のフォンテーヌブローの画像や、「Fromagerie Barthélémy-Goursa」については、Gilles Pudlowski氏のこちら★の記事やこちら★をどうぞ。
はたしていつ誰が、作ったものなのでしょうか?そして本来のフォンテーヌブローの作り方、はたまたバルテレミーの作り方も気になります♪
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でも、チーズを使用しないで生クリームとクレーム・エペッスをブレンドしたものなんですね。
乳製品販売所で売られているんですね。
食べてみたいです!
ほぉ、クレーム・ドゥ・ブロワもあるんですね。
全部、食べ比べてみたいです!
ほんと、本来のフォンテーヌブローの作り方気になりますね!